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離婚の財産分与で家はどうなる?注意点や税金についてわかりやすく解説

離婚の財産分与で家はどうなる?注意点や税金についてわかりやすく解説

この記事を書いた人

鷹見ゆり
鷹見ゆり
元行政書士のフリーライター。
行政書士・土地家屋調査士の補助者を約10年務めたのち、行政書士として独立。
相続・遺言や農地関係、建設業許可などの業務に携わる。
現在はフリーライターとして、相続・遺言、離婚、不動産関連の記事や資格予備校のコラムなど、日々積極的に執筆活動を行っている。
「誰が読んでもわかる記事」を常に心がけている。

「離婚する場合、家はどうすればいい?」
「財産分与のとき、家や税金の手続きでは何に注意すればいい?」

など、離婚を前に財産分与について悩んでいませんか?
離婚をするなら、家を売って現金を分けるか、家を残して夫婦のうちどちらかが住み続けるかを選択する必要があります。
どうすべきかは、例えば家を売るなら住宅ローンの残債の有無や残債額と売却金額のうちどちらが多いか、家を残すなら家の名義や住宅ローンの形態などによって異なります。
損せず安心して離婚後の生活をスタートさせるなら、家や税金のルール、分与方法、控除のタイミングなどへの注意が必要です。
また、どのような選択をする場合でも、ローンが残っている場合は金融機関に相談したうえで決断するようにしましょう。
本記事では、離婚で家を財産分与するときの注意点や税金について解説します。
最後まで読むことで、家の財産分与や税金で損しないための進め方がわかるでしょう。

記事の要約

  • 家を財産分与する際は売却か住み続けるかを選択し、家やローンの名義変更も注意が必要
  • 財産分与には「離婚成立から2年以内」の期限がある
  • 家の売却や財産分与には、譲渡所得税や登録免許税、贈与税などが課税される場合がある
  • 困ったときは専門家に相談し、費用が不安なときは弁護士保険の活用も検討する

そもそも離婚の財産分与とは?

離婚の財産分与とは、婚姻中に夫婦が築いた共有財産を、離婚の際に公平に分ける仕組みをいいます。
それぞれの収入にかかわらず、2分の1ずつ分けるのが原則ですが、双方が納得しているのであれば異なる分け方も可能です。
財産分与には主に以下の3種類があり、家庭ごとの事情や財産状況、夫婦の希望などに合わせて選択します。

清算的財産分与 婚姻中に夫婦で築いた財産を公平に分ける方法で、もっとも多く用いられる。離婚の原因をつくった「有責配偶者」でも請求できる。
扶養的財産分与 離婚によって経済的に厳しくなる側への、生活補助を目的とした方法。たとえば一方が専業主婦(主夫)で資産がない場合や、障がいがあるケースなどで用いられる。
慰謝料的財産分与 不貞行為やDVなどで精神的・肉体的苦痛を受けた側への、慰謝料の意味合いもある方法。本来慰謝料は財産分与とは別に請求するが、離婚時にまとめて請求する場合に用いられる。

なお、財産分与には対象になる財産とならない財産があります。
婚姻期間中に夫婦で協力して築いた「共有財産」は対象になりますが、「特有財産」は財産分与の対象になりません。

共有財産 特有財産
・預金
・現金
・不動産
・自動車
・保険解約返戻金
・有価証券
・年金
・退職金
・家財道具
・結婚前から所有していた財産
・結婚前の借金
・嫁入り道具
・相続や贈与で取得した財産
・別居後にそれぞれが築いた財産
・婚姻中の個人的な借金
・個人的な慰謝料
・家を購入する際に受けた親からの援助金

離婚するなら家を売るべき?残すべき?

離婚時に家を売るべきか残すべきかは、家族の今後の生活や経済状況、住宅ローンの残高などによって異なります。
どのような選択をするかによってその後の生活に大きな影響が及ぶため、以下のようなメリット・デメリットを比較し、慎重に検討する必要があるでしょう。

メリット デメリット
売る ・公平に財産分与しやすい
・新生活のための資金を早く用意できる
・住み慣れた家を手放す必要がある
・希望の条件で売却できるとは限らない
残す ・生活が安定しやすい
・生活環境を大きく変えずに済む
・財産分与や名義変更の手続きが複雑になる
・住宅ローンの返済や保証人の問題が残る

家を残す場合、離婚による生活環境の変化を最小限に抑えられます。
とくに子どもがいる家庭なら、生活リズムや子どもの学校を変えずに済むのは大きなメリットでしょう。
しかし、住宅ローンが残っている場合、住宅ローンの返済方法や名義変更など、新たな問題が発生する点に注意が必要です。
どちらを選択するにしても、焦って決めるのではなく専門家にも相談しながら、家族全員が納得できる道を探すことをおすすめします。
家を売る場合と残す場合の具体的な方法については、次章で詳しく解説します。

離婚で家を財産分与する方法

離婚で家を財産分与する場合、主に以下の2つの方法があります。

  • 家を売却して現金を分ける
  • 家を売却せずどちらかが住み続ける

ここでは、それぞれの方法について詳しく解説します。

家を売却して現金を分ける

まずは、家を売却して現金を分ける方法です。
この場合、住宅ローンの残債があるかどうか、残債があるときは残債額と売却金額のうちどちらが多いかでとるべき対応が変わります。
具体的には、以下の状況ごとに分けて考える必要があります。

  • アンダーローン(売却金額>残債)の場合
  • オーバーローン(売却金額<残債)の場合
  • ローン残債なしの場合

順番に見ていきましょう。

アンダーローン(売却金額>残債)の場合

売却金額が住宅ローンの残債より高い場合を「アンダーローン」といいます。
この場合、家の売却代金でローンを完済し、残った現金を公平に分割できます。
例を見てみましょう。

・家の売却金額:2,000万円
・住宅ローンの残債:1,000万円
・分配金額:1,000万円(均等に分けるならそれぞれ500万円ずつ)
※仲介手数料などの諸費用は考慮していません。

家を売却することで、離婚後に住宅ローンの問題を残さずに済みます。
また、双方に現金が残るため、新生活に使える資金も確保しやすいでしょう。
ただし、住み慣れた家を手放さなければならなくなるため、家に強い思い入れがある場合は売却後に後悔しないようよく検討する必要があるでしょう。

オーバーローン(売却金額<残債)の場合

住宅ローンの残債が売却金額よりも高くなるケースを「オーバーローン」といいます。
オーバーローンの場合は家を売却してもローンを完済できないため、売却代金で返済しきれなかった部分を自己資金で補う必要があります。
しかし、自己資金をすぐに用意できないケースも少なくありません。
このような場合に選択肢となるのが「任意売却」です。

任意売却とは
住宅ローンが残ったままでも、金融機関の同意を得て家を売却する方法。通常、住宅ローンを全額返済しない限り売却は認められないが、任意売却ではオーバーローンであっても金融機関が抵当権の解除に応じてくれるため、通常のケースと同様に家を売却できる。

ただし、任意売却は必ずしも認められるとは限らず、認められても以下のようなデメリットがあります。

  • 任意売却後もローンの返済が続く
  • 金融機関や連帯保証人、共有名義人の同意が必須
  • 信用情報に傷がつき、クレジットカードの利用やローンの契約が制限される
  • 買い手がつかず、競売に移行する可能性がある

オーバーローンで資金が用意できないときは、任意売却に強く金融機関との交渉経験をもつ不動産会社に相談することをおすすめします。
そのほか、弁護士に相談し、家のことだけでなく離婚全般についてアドバイスをもらうのもよいでしょう。
どちらに相談するにしても、早い段階での相談が失敗や後悔を防ぐポイントです。

ローン残債なしの場合

住宅ローンをすでに完済している場合や現金で家を購入したケースであれば、家の売却代金がすべて財産分与の対象になるためローンを気にせず売却できます。
原則は2分の1ずつですが、夫婦間の合意があれば不動産の名義や共有割合をもとに配分を決めても問題ありません。
離婚協議書や合意書の内容に従って、公正に分割しましょう。
売却代金を平等に分けることで手続きが複雑になりにくく、引越しや新生活の資金も速やかに準備できます。

家を売却せずどちらかが住み続ける

続いては、家を売却せず夫婦のうちどちらかが住み続ける方法です。
この場合、「誰が住み続けるか」や家の名義、住宅ローンの形態によって対応が変わってきます。
主なケースは以下のとおりです。

  • 家の名義人が住み続ける場合
  • 家の名義人ではないほうが住み続ける場合
  • 共有名義の場合

どのパターンでも、原則として家の名義人(所有者)がローンの返済や固定資産税などを負担しなければなりません。
住み続ける人と名義人が異なるなら、名義変更やローンの引き継ぎなどの手続きが必要です。
また、財産分与の際には、家に住まないほうの配偶者に「代償金」の支払いが発生する場合があります。

代償金とは
財産分与や遺産相続で特定の人が財産を取得したときに、取得できなかった人が不公平にならないよう、代わりに現金を渡して取り分が公平になるよう調整すること。

たとえば家の評価額が2,000万円なら、家に住み続ける人がもう一方に1,000万円を支払います。
なお、家の評価額は不動産鑑定士に依頼して評価してもらいます。
家に住み続ける人は離婚後も生活環境を維持できますが、まとまった現金を用意しなければならない点に注意しましょう。
ここからは、それぞれの方法について詳しく解説します。

家の名義人が住み続ける場合

家の名義人がそのまま住み続ける場合、引き続きローンの返済や固定資産税などを支払っていけば問題ありません。
家やローンの名義も変更不要です。
ただし、家に住まないほうの配偶者が連帯保証人になっているときは、連帯保証人を変更する必要があります。
注意したいのは、連帯保証人の変更が認められないケースがある点です。
連帯保証人に設定できるかは審査次第になるため、新たな連帯保証人の返済能力や住宅ローンの残債によっては変更できないことがあります。
連帯保証人の変更が認められなければ、元配偶者はそのまま連帯保証人として返済義務を負い、住宅ローンのリスクに関わり続けなければなりません。
リスクをなくすためには、ローンの借り換えや住宅ローンの組み直しといった選択肢を検討する必要があるでしょう。
金融機関や弁護士、司法書士といった専門家に早めに相談し、最適な方法を探ることをおすすめします。

家の名義人ではないほうが住み続ける場合

家の名義人ではない人が住み続ける場合、家の名義変更(所有権移転登記)や住宅ローンの契約者変更が必要です。
所有権移転登記自体は元の名義人が同意すれば申請可能ですが、住宅ローンが残っているときは金融機関の同意と審査が必要です。
金融機関の承認を得ず登記だけを進めると、住宅ローンの規約違反となり一括返済を求められるおそれがあります。
なお、家に住み続ける人が審査に通らずローンを引き継げない場合は、「リースバック」を検討するのもひとつの手段です。

リースバックとは
家を売却し、家賃を支払うことでそのまま住み続けられる仕組みのこと。素早く現金化できる一方、賃貸になるため住み続ける限り家賃を支払う必要があり、家賃の滞納や契約満了時には退去を求められる場合がある。

いずれのケースも、まずは融資先の金融機関に相談しましょう。
必要な手続きを案内してくれるほか、金融機関によっては不動産会社や司法書士への紹介も受けられます。

共有名義の場合

家が夫婦の共有名義の場合は、住宅ローンのタイプによって離婚時の対応や必要な手続きが異なります。

連帯債務型
(フラット35など)
夫婦が連帯して1本の住宅ローンを契約するタイプ。どちらかが家とローンを引き継いで住み続けるには、金融機関の承認を得てもう一方を連帯債務から外す手続きが必要。審査の結果希望どおりにならない場合は、家を売却してローンを一括返済するのが一般的。
連帯保証型 主債務者の収入に、連帯保証人の収入を合算して契約するタイプのローン。家の名義は共有になっていることもあるが、ローンの契約者は主債務者のみ。主債務者が家に住み続ける場合は特別な手続きは不要だが、連帯債務者が家を取得するなら金融機関の承認が必要。
ペアローン型 夫婦それぞれが持分に応じて1本ずつローンを組むタイプ。どちらかが家とローンを引き継ぎたくても、当初の契約と条件が異なるため金融機関に認められないケースが多い。家に住み続けるほうの人が単独で住宅ローンを組み直すのが一般的。

家が共有名義の場合、離婚後どちらかが住み続けるなら「所有権移転登記」が必要です。
どのタイプのローンであっても、まずは現在借入れをしている金融機関に相談し、手続きや条件について確認しましょう。

離婚で家を財産分与する際は税金に注意!かかる税金の種類

財産分与は原則非課税です。
しかし、ケースによっては以下のような税金がかかる点に注意が必要です。

  • 譲渡所得税(所得税+住民税)
  • 登録免許税
  • 不動産取得税
  • 印紙税
  • 贈与税
  • 固定資産税
  • 都市計画税

ここでは、離婚で家を財産分与する際にかかる税金について解説します。

譲渡所得税(所得税+住民税)

家を売却して利益が発生した場合、利益に対して譲渡所得税がかかります。
譲渡所得税が課税されるかどうかや課税される場合にいくらかかるかを確認するには、まず以下の方法で「課税譲渡所得金額」を計算します。

課税譲渡所得金額=売却金額ー(取得費+譲渡費用)ー特別控除額
  • 取得費:家の購入代金や所有権移転登記の登録免許税、仲介手数料などの合計額
  • 譲渡費用:仲介手数料や測量費など、家の売却に直接かかった費用
  • 特別控除額:「3,000万円の特別控除の特例」など、適用される控除額

ひとつ例を見てみましょう。

・売却金額:2,000万円
・取得費:2,500万円
・譲渡費用:200万円
・特別控除額:3,000万円

このケースは、売却金額が購入当時の取得費より安く、さらに特別控除もあります。
つまり利益はゼロであるため、譲渡所得税はかかりません。
課税譲渡所得金額がプラスなら譲渡所得税がかかる、マイナスならかからないと覚えておくとよいでしょう。
課税譲渡所得金額がプラスの場合、譲渡所得税の税率は「家の所有期間」によって異なります。
家の所有期間は家を売却した年の1月1日時点でカウントし、5年を超えていれば長期譲渡所得、5年以下であれば短期譲渡所得の税率が適用されます。

区分 所有期間 税率
短期譲渡所得 5年以下 39.63%
(所得税30.63%+住民税9%)
長期譲渡所得 5年超 20.315%
(所得税15.315%+住民税5%)

※所得税には復興特別所得税2.1%を加算しています

たとえば、課税譲渡所得金額が1,000万円で5年を超えて家を所有していたケースでは、203万1,500円かかります。

1,000万円×20.315%=203万1,500円

なお、譲渡所得税を支払うのは家の所有者(売却時点の名義人)です。
家を売却して得た代金から譲渡所得税を差し引いたあとの「手取り額」が財産分与の対象になります。
参考元:土地や建物を売ったとき|国税庁

登録免許税

登録免許税は、所有権移転登記や持分移転登記といった登記手続きを行う際に、家を受け取る側が支払います。
税額を出す際は、以下のとおり土地や建物の「固定資産税評価額」に一定の税率をかけて計算します。
固定資産税評価額は、毎年市区町村から送られてくる固定資産税納税通知書や、市区町村役場で取得できる評価証明書などで確認可能です。

登録免許税=固定資産税評価額×2%

※持分のみ移転するときは固定資産税評価額×持分割合×2%

たとえば、評価額1,000万円の土地+2,000万円の建物の所有権移転登記を申請する場合は、60万円の登録免許税がかかります。

  • 土地:1,000万円×2%=20万円
  • 建物:2,000万円×2%=40万円

なお、登録免許税は以下の方法で納付します。

  • 現金納付:銀行や郵便局で現金納付し、領収書を申請書に貼り付ける
  • 電子納付:ペイジーを利用し、ネットやATMで納付する(オンライン申請の場合)
  • 収入印紙:登録免許税の金額分の収入印紙を印紙台紙に貼り付ける(少額向き)

詳細は、最寄りの法務局に確認しましょう。

参考元:法務局・地方法務局所在地一覧|法務省

不動産取得税

不動産取得税とは、新たな所有者が家を取得した際に、新所有者に対して課税される税金です。
財産分与で家を譲り受けた場合、原則として不動産取得税はかかりません。
しかし「そもそも離婚の財産分与とは?」で解説した3つの財産分与のうち、扶養的財産分与または慰謝料的財産分与で不動産を受け取ったときは、不動産取得税の課税対象になる点に注意が必要です。
不動産取得税の税率は以下のように計算します。

不動産取得税の税率=固定資産税評価額×3%

※2027年3月31日までの軽減税率(標準税率は4%)

たとえば、評価額1,000万円の土地+2,000万円の建物を取得した場合にかかる不動産取得税は、90万円です。

  • 土地:1,000万円×3%=30万円
  • 建物:2,000万円×3%=60万円

ただし家の状態や条件によっては、1,200万円(長期優良住宅なら1,300万円)の控除が受けられる可能性があります。
該当するかどうかは、市区町村役場に確認することをおすすめします。

印紙税

家を売却する際に売買契約書を作成したら、金額に応じて印紙税の支払い義務が発生します。
税額は以下のとおりです。

契約金額 税額
100万円超500万円以下 1,000円
500万円超1,000万円以下 5,000円
1,000万円超5,000万円以下 1万円
5,000万円超1億円以下 3万円

※上記は軽減後の税率です。(2027年3月31日まで)

売買契約書は通常2通用意し、売主・買主それぞれが決まった金額の収入印紙を貼ります。
割印も必要です。
ただし、収入印紙が必要なのは紙の契約書を交わした場合であり、電子契約書であれば印紙税はかかりません。
なお、印紙の貼り忘れや割印漏れがあると、過怠税として本来納めるべき金額の3倍の税金が課せられるおそれがあります。
紙の契約書を交わしたときは、必ず正しい額の収入印紙を貼るようにしましょう。

贈与税

相場を大きく超えて財産分与を行った場合や、実質的には贈与であると税務署が判断したときは、財産分与でも贈与税の課税対象になる可能性があります。
贈与税が課されると非常に高額になる場合が多いため、あまりに高額の財産分与は避け、慎重に検討したほうがよいでしょう。
贈与税の計算方法・税率は以下のとおりです。

贈与税額=(財産分与で受け取った財産の額ー基礎控除110万円)×税率ー控除額
基礎控除後の課税価格 税率 控除額
1,000万円以下 40% 125万円
1,500万円以下 45% 175万円
3,000万円以下 50% 250万円
3,000万円超 55% 400万円

参考元:No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)|国税庁

たとえば、財産分与で合計5,000万円相当の財産を受け取り、贈与とみなされた場合は、家を受け取った側に対して2,289万5,000円の贈与税がかかります。
このように、非常に高額になる可能性が高いため、事前に弁護士や税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

固定資産税

固定資産税の納税義務者は、その年の1月1日時点で登記上の所有者になっている人です。
そのため家を財産分与した場合、たとえば1月1日時点の名義が夫なら、4月に妻に名義変更してもその年の納税通知書は夫のもとに届きます。
ただし財産分与をした年の固定資産税は、どちらが負担しても構いません。
離婚協議の際にどちらがいつまで負担するかを協議し、協議書や合意書に明記しておくと無用なトラブルを回避できるでしょう。
なお、固定資産税の税額は以下の方法で計算できます。

固定資産税評価額×1.4%

ただし、市区町村によって異なる場合があります。
詳しくはお住まいの市区町村に確認しましょう。

都市計画税

都市計画税も固定資産税と同様に、その年の1月1日時点で登記上の所有者になっている人に課税されます。
都市計画税とは、原則として「市街化区域内の土地と家屋」にかかる税金です。
また、市街化区域とは、すでに市街地になっている場所やおおむね10年以内に市街化を計画している地域のことをいい、この区域に不動産を所有している場合は、固定資産税に加えて都市計画税も納める必要があります。
なお、税額は以下の方法で計算できます。

固定資産税評価額×0.3%(上限)

税率は市区町村によって異なりますが、法律上0.3%が上限とされており、中には0.2%や0.15%のところもあります。(地方税法第702条の4
また、家の敷地については住宅用地特例により、課税標準額を固定資産評価額の3分の1または3分の2に軽減できます。
詳細や適用条件は、お住まいの市区町村に確認してください。

離婚で家を財産分与する際の注意点

離婚で家を財産分与する際は、以下の点に注意する必要があります。

  • 離婚協議書を作成する
  • 財産分与には「離婚成立から2年」の期限がある
  • どこまでが「特有財産」かを明確にする必要がある
  • 離婚前に財産分与すると3,000万円の特別控除が受けられない

それぞれ見ていきましょう。

離婚協議書を作成する

財産分与は口頭でも成立しますが、あとから「言った・言わない」のトラブルにならないよう離婚協議書を作成し、合意内容を書面化しておきましょう。
離婚協議書には財産分与のほか、親権や養育費、面会交流などに関する取り決めについてもまとめて記載できます。
ひな形はネット上でダウンロードできるため自分でも作成できますが、不安な場合や内容が複雑なときは司法書士や行政書士などの専門家に依頼することをおすすめします。
特に、養育費や慰謝料などの支払いは長期にわたることもあるため、公証役場で「公正証書」という公文書にしてもらうことも検討してください。
「執行認諾文言付」の公正証書にしておくと、相手が約束を守らなかった場合に裁判を経ることなく相手の財産を差し押さえられます。

財産分与には「離婚成立から2年」の期限がある

財産分与の請求権には、離婚成立から2年という法律上の期限(除斥期間)があります。民法第768条第2項
期限が過ぎると請求権は消滅し、あとから「請求したい」と思っても認められません。
先延ばしにしてしまうと必要な書類が揃えにくかったり相手と話し合う時間をつくりにくくなったりする可能性があるため、できれば離婚のタイミングで決めることをおすすめします。
ただし以下のケースに該当するときは、期限を過ぎても例外的に財産分与を請求できることがあります。

  • 相手が支払いに合意している
  • 意図的に財産分与を妨害された
  • 相手が財産を隠していた

相手に財産分与を妨害された場合や財産隠しをしていたときは、そのことを立証できる銀行口座の情報やメール、音声などの証拠が必要です。
証拠がなければ例外を認めてもらうのが難しいため、早めに弁護士に相談してアドバイスをもらうとよいでしょう。
なお、財産分与請求権の行使期間は、2024年5月の民法改正により、2026年5月24日までに離婚後2年以内から「5年以内」に延長される予定です。
施行日前に離婚した場合は原則2年、施行日以降の離婚であれば5年が適用されます。

どこまでが「特有財産」かを明確にする必要がある

財産分与では、婚姻中に夫婦で築いた「共有財産」だけが対象になります。
そのため、結婚前からの預貯金や親から相続・贈与された財産、個人的な慰謝料などは「特有財産」として原則財産分与の対象ではありません。
ただし、どこまでが特有財産かは自分で証明しなければならず、証拠がなければ財産分与の対象とみなされる場合があります。
特有財産であると主張したい財産があるときは、通帳や遺産分割協議書、贈与契約書などの証拠を準備しておきましょう。

離婚前に財産分与すると3,000万円の特別控除が受けられない

離婚前に家を財産分与した場合、家を売却したときに利益から最大3,000万円を控除できる「3,000万円の特別控除」が原則として受けられなくなります。
この特別控除には、夫婦や親子といった特別な関係の人への譲渡には適用されないというルールがあるためです。
つまり、離婚を予定していても、まだ夫婦であるうちに財産分与を済ませると「夫婦間の譲渡」とみなされ、控除の対象外になります。
控除を受けるなら、必ず離婚が成立してから所有権移転登記や売却などを行うようにしましょう。
控除を受けられるかどうかで、支払う税金が何十万円、もしくはそれ以上違ってくることも少なくありません。
後悔しないためにも、財産分与のタイミングには注意しましょう。

まとめ

離婚で家を財産分与する際の注意点や税金について解説しました。
家を財産分与するときは、売却して現金を分けるケースでもどちらかが住み続けるケースでも、住宅ローンの残債や家やローンの名義変更が問題になります。
また、譲渡所得税や登録免許税、贈与税といった税金への備えも必要です。
離婚前に財産分与を行うと3,000万円の特別控除が使えないことや、かといって離婚成立後2年が経過してしまうと財産分与の請求権自体が消滅してしまうことも念頭に置きながら、計画的に進めていくことをおすすめします。
困ったときは、弁護士や司法書士など、専門家の力を借りることも検討してみてください。
なお、弁護士への相談や依頼に際して費用が気になる場合は、「弁護士保険」を活用することで金銭的な負担を軽減できます。
離婚で起こりうるトラブルとその備え方については、こちらの記事も参考になります。
関連記事:離婚のトラブルこんなことで困っていませんか?弁護士保険のメリットを解説

家の財産分与に関するよくあるご質問

離婚時に家を財産分与する方法にはどのような選択肢がありますか?

家を売却して現金を分ける方法と、家を売却せずどちらかが住み続ける方法があります。

どちらを選ぶかは住宅ローンの残高や家族の状況によって決まります。

離婚の財産分与には期限がありますか?

財産分与の請求権には離婚成立から2年という法律上の期限があります。

期限が過ぎると請求権は消滅し、あとから請求することは認められません。

家の財産分与で税金はかかりますか?

財産分与は原則非課税ですが、家を売却して利益が出た場合は譲渡所得税がかかります。

また登録免許税や不動産取得税などが発生する場合もあります。

住宅ローンが残っている家はどのように財産分与されますか?

売却金額がローン残債より高いアンダーローンなら売却代金でローンを完済し残金を分割できます。

売却金額が残債より低いオーバーローンの場合は任意売却を検討する必要があります。

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法律相談料 偶発事故※3 一般事件※4 通算上限金額
実費
10万円を限度
実費
300万円を限度
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  • 保険開始から使用可能な痴漢冤罪/被害ヘルプコール付き
  • 加害者になった時の対人/対物賠償保険付き
  • 気軽に加入できるリーズナブルな保険料
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自動車事故被害者
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