【弁護士執筆】強要罪になる事例とは?謝罪の強要は強要罪にあたる? | 【2026年】弁護士保険をランキングや保険料で比較|弁護士保険STATION

当サイト契約件数
5,000件突破!

【弁護士執筆】強要罪になる事例とは?謝罪の強要は強要罪にあたる?

【弁護士執筆】強要罪になる事例とは?謝罪の強要は強要罪にあたる?

この記事を書いた人

川端 克成(弁護士)
川端 克成(弁護士)
二部大学を卒業後、独学で旧司法試験に合格し、地方都市の街弁として幅広く活動。
弁護士業務の傍ら、豊富な専門知識と経験を活かして法律記事を中心にライターとしても活動中。
読みやすく分かりやすいことは当然の前提として、法的トラブルの実態を紹介しつつ、読者の役に立つ情報発信を心がけている。

「脅迫罪」や「恐喝罪」という言葉は聞いたことがあると思いますが、「強要罪」という罪があるのをご存じでしょうか。顧客が店員などに土下座を強要するなどのクレーマーの過激化などが社会問題となる中、注目されている犯罪形態です。
脅迫や暴行によって土下座や謝罪文の作成など「義務のない行為」を強いられた場合には、強要罪にあたる可能性があります。

企業は顧客も大事ですが、従業員を守る義務があるため、クレーマーの理不尽な要求に対しては「毅然とした対応をする」というスタンスを取り始めています。一方で、実際にトラブルに巻き込まれた場合、どのように救済を求めればよいのでしょうか。

そこで、今回は強要罪とはどのような犯罪で、具体的にどのような事例で問題となり、どのように救済を求めればよいのかについて解説します。

記事の要約

  • 強要罪とは、他人に対して暴行や脅迫を用いて義務のないことをさせる、または権利行使を妨害する行為。
  • 土下座や謝罪、飲酒の強制は、強要罪にあたる可能性もある。
  • 強要罪は、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる罪。

個人型の弁護士保険に興味がある方はこちら

保険料

2,980円/月払

身近に起こる法律トラブルが不安…

離婚・相続・労働問題・近所トラブル・
交通事故・いじめ・ネットトラブルなど

1日約98円〜弁護士保険ミカタでトラブル時の
弁護士費用を補償

強要罪とは

強要罪とは、暴行や脅迫により、人に無理やり嫌なことをやらせたり、やりたいことを邪魔したりする犯罪です。

例えば、「痛い目に遭わせるぞ」などと脅して、店員に土下座を強要したり、警察に通報させないようにしたりするケースが、強要罪の典型例です。

強要罪が成立すると、「3年以下の拘禁刑」に処せられます。罰金刑がなく、有罪になると執行猶予がつかない限り刑務所に収監されることから、重い罪といえます。
強要罪と似た犯罪として脅迫罪や恐喝罪がありますが、それぞれ行為の内容が異なります。
脅迫罪は、例えば「殴るぞ」「家族を痛い目に遭わせるぞ」「SNSで秘密を晒すぞ」などと、脅迫するだけで成立する犯罪です。脅迫した上で、人に義務のない行為を強要すると強要罪が成立します。
恐喝罪は、暴行や脅迫を用いて相手を怖がらせることにより、金品を奪うことで成立する犯罪です。
強要罪との違いは、要求の内容が「金品の交付」か、「義務のないことを行うこと」かという点です。

強要罪の成立要件

強要罪は、「生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した」場合に成立します(刑法第223条1項)。
強要罪の成立要件は、次の3つに分けて考えることができます。
強要罪の成立要件は、次の3つに分けて考えることができます。

  • 害を加える旨の告知
  • 暴行・脅迫
  • 義務のない行為をさせる、または正当な行為をさせない

以降で詳しく解説します。

害を加える旨の告知

1つめの成立要件は、被害者本人またはその親族の生命、身体、自由、名誉、財産のどれかに対して、害を加える旨の告知をすることです。
具体的には、次のような言動が該当します。

言動 内容
生命に対する害の告知 「殺すぞ」「子どもの命はないと思え」などと脅す
身体に対する害の告知 「殴るぞ」「痛い目に遭わせるぞ」などと脅す
自由に対する害の告知 「ここから帰さない」「(車で山奥に連れて行き)ここで降りろ」などと脅す
名誉に対する害の告知 「職場にバラすぞ」「ネットで晒すぞ」などと脅す
財産に対する害の告知 「家に火をつけるぞ」「車を壊すぞ」などと脅す

これに対して、「地獄に落ちるぞ」「幸せになれないぞ」などと脅した場合は、生命、身体、自由、名誉、財産に対する害の告知に該当しないため、強要罪は成立しません。

暴行・脅迫

2つめの成立要件は、暴行または脅迫を行うことです。
ここでいう「暴行」とは、人に向けられた不法な有形力の行使(*)のことを指します。
殴る・蹴るといった暴力だけでなく、肩を押す、胸ぐらをつかむ、物を投げつけるなどの行為も、暴行に該当します。
ここでいう「脅迫」とは、相手が恐怖心を感じ、犯人の要求に応じることを強制される程度に脅すことを指します。
なお、強要罪に該当する「暴行」「脅迫」は、被害者の反抗が不可能となるほど強いものではなく、被害者が恐怖心を抱きつつも、自由意思が残されている程度のものでなければなりません。反抗不能となるほどの暴行・脅迫があった場合は、強要罪ではなくさらに重い罪に問われます。

不法な有形力の行使とは
人の身体に向けてむやみに物理的な力を加えることです。

義務のない行為をさせる、または正当な行為をさせない

3つめの成立要件は、被害者に義務のない行動を強制するか、正当な権利の行使を妨げることです。

    【例】

  • 顧客が店員に対して土下座を強制する
  • お金を借りた側が貸した側に対して、「痛い目に遭いたくなければ借金をチャラにしろ」などと脅す

例えば、コンビニなどで店員に不手際があったとしても、顧客に土下座をすべき義務はありませんので、「土下座をしろ」と強制することは強要罪に当たります。
また、お金を借りた側が貸した側に対して、「痛い目に遭いたくなければ借金をチャラにしろ」などと脅す行為も、貸主の貸金返還請求権という正当な権利の行使を妨げるものですので、強要罪に当たります。
なお、強要罪は未遂でも処罰されますので、実際に被害者が義務のない行為をしたり、正当な行為を妨げられたりしなくても、強制されただけで強要未遂罪として処罰されます。
刑罰は、強要既遂罪(実際に強要行為が完了した場合の罪)と同じです。

強要罪となる具体的な事例

強要罪となる具体的な事例には下記のようなものがあります。

土下座をさせる


1つ目の事例としては、クレームを言ってくる客が、従業員に対して土下座をするよう強要することが挙げられます。クレームを言うと共に大声で怒鳴り、従業員や店長に対して恐怖心を与え、義務がないのに土下座をするよう強要する場合、強要罪が成立する可能性があります。

謝罪文を書かせる


従業員に対して謝罪文を書かせるというのもよくある強要の事例です。従業員や店長が口で謝るだけでは納得せず、大声で怒鳴るなどして畏怖させ、義務がないのに謝罪文という形で書面を書くよう強要する行為です。謝罪文を書けば帰ってくれると思い安易に書いてしまうことがありますが、これも強要罪が成立する可能性があります。

代金の返金要求


商品が本当に不良品なのであれば、「返金をして欲しい」と求めることは正当な権利行使ですが、不良品でない商品について「気にいらないから返金しろ」というのは不当な要求です。また、商品だけでなく、サービスを受けておいて納得がいかないという理由で代金の返金を求めることも不当な請求と言えます。これらの行為を脅迫又は暴行を用いて行えば強要罪になる可能性があります。

飲酒の強制

会社の飲み会などで部下にお酒を勧めることはよくあると思いますが、「飲まなければ降格させるぞ」などと強く脅して飲酒を強制すると、強要罪が成立する可能性があります。飲酒の強制だけでなく、女性社員にお酌を強制する行為なども、強要罪に問われることがあります。これらの行為は、ハラスメントとして民事の問題に過ぎないと思われがちですが、強要罪で刑事責任を科せられるおそれがあることに注意が必要です。

退職の引き留め

退職を申し出た部下に対して、「今辞めたらSNSで悪評を拡散して、再就職できないようにしてやるぞ」などと脅すと、退職という正当な権利行使を妨害することになるため、強要罪が成立する可能性があります。
慰留するのは構いませんが、強制的に引き留めることは控えるべきです。

不当な要求を受けた場合の対処法

クレーマーに土下座をするよう強要されるなど不当な要求がなされた場合には、直ちに「110番」通報して構いません。
警察には、「脅迫を受け土下座するよう強要されている」と伝えれば来てくれます。

ただ、クレーマーは「民事上のトラブルで脅迫はしていない」と反論する可能性があります。
そのような場合、警察は「民事不介入なので当事者で話し合ってください」と言って帰ろうとするかもしれません。

そう言われた時は、強要罪が成立しないとしても、少なくとも不退去罪は成立しているので、連行して欲しいと頼むとよいでしょう。具体的な犯罪名を言われると警察としても民事不介入として逃げることはできなくなるからです。

それでも警察が対応してくれない場合には、弁護士に相談するのがおすすめです。
弁護士に依頼すると弁護士が代わりにクレーマーと交渉してくれます。
クレーマーも相手が弁護士となれば、法律の専門家なので不当な要求をやめる可能性が高まります。

なお、こうしたトラブルに備えて弁護士費用を補償する「弁護士保険」に加入しておくことで、弁護士費用の心配をせずに早い段階から弁護士に相談できます。

強要罪が成立しない場合に問題となる不退去罪や業務妨害罪

クレーマーの中には法律の知識がある人もいるため、脅迫や暴行を手段として用いず、淡々と義務のないことを強要してくる人もいます。そのような場合、強要罪は成立しないので別の犯罪が成立しないか考える必要があります。

たとえば、レジの前に立って土下座するまで帰らないと主張するようなケースです。
この場合、退去するよう求めて一定の時間が経過すれば、不退去罪が成立します。ポイントは、退去するよう求めることです。店舗の場合、建物に入ることは包括的同意があるので、退去を求めない限り適法だからです。

また、威力を用いて業務を妨害した場合には、威力業務妨害罪が成立します。
※威力とは、人の自由意思を制圧するに足る勢力の使用のことです。

まとめ

強要罪とは、暴行や脅迫によって、相手に義務のないことを無理やりさせたり、正当な権利の行使を妨げたりする犯罪です。

「土下座をしろ」「謝罪文を書け」「通報するな」などと強く迫る行為は、状況によっては強要罪にあたる可能性があります。
たとえ相手に不満があったとしても、暴行や脅迫を用いて不当な要求をすることは許されません。

また、強要罪は未遂でも処罰されるため、実際に相手が要求に応じなかった場合でも、脅迫や暴行によって義務のない行為を強制しようとすれば罪に問われるおそれがあります。

不当な要求を受けた場合は、相手の言動を記録し、無理に応じず、早い段階で警察や弁護士に相談することが大切です。
トラブルが深刻化する前に専門家へ相談することで、適切な対応を取りやすくなります。
弁護士費用の負担が気になる方は、弁護士保険への加入もおすすめです。

強要罪に関するよくあるご質問

強要罪はどのような罪ですか?

強要罪は、暴行や脅迫を用いて他人に義務のないことをさせる犯罪です。

3年以下の懲役に処せられます。

土下座を強要された場合は強要罪になりますか?

大声で怒鳴るなどして恐怖心を与え、義務がないのに土下座を強要した場合は強要罪が成立する可能性があります。

強要されたときはどこに相談すればよいですか?

直ちに110番通報してください。警察が対応してくれない場合は弁護士に相談することをおすすめします。

また弁護士保険に加入している場合は弁護士費用を補償してもらえます。

強要罪と脅迫罪の違いは何ですか?

脅迫罪は害悪を告知するだけで成立するのに対し、強要罪は脅迫に加え、義務のない行為を行わせたり、権利の行使を妨害する犯罪です。

個人型の弁護士保険に興味がある方はこちら

保険料

2,980円/月払

身近に起こる法律トラブルが不安…

離婚・相続・労働問題・近所トラブル・
交通事故・いじめ・ネットトラブルなど

1日約98円〜弁護士保険ミカタでトラブル時の
弁護士費用を補償

「もしもの高額な支払いに備える」弁護士保険とは?

弁護士保険とは、弁護士に相談・依頼する際の費用を補償してくれる保険です。

保険料の相場は月額3,000円程度です。弁護士費用は、着手金だけでもまとまった金額が必要となり、さらに成功報酬等が加わる場合もあります。

弁護士保険に加入しておけば、こうした費用の補償を受けられるため、万一の際の安心材料になります。

現代社会は、交通事故や離婚、労働問題など、さまざまな法律問題に見舞われがちです。そうした法律問題が降りかかってきた時に、弁護士保険に加入していれば弁護士に気軽に相談・依頼ができるので、問題の早期解決につなげられるでしょう。

弁護士保険を活用すると、法律相談料や着手金を全額補償してもらえる場合があるため、金銭的な不安も解消できます。弁護士への依頼に際して金銭的な不安を解消したい方は、弁護士保険に加入することをおすすめします。

「弁護士保険ステーション」では、弁護士保険取扱会社による4つの弁護士保険の「料金」「補償」「付帯サービス」などをわかりやすく比較できます。

保険によっては、保険加入後に弁護士保険に加入していることを示す「リーガルカード」や「ステッカー」が配布されるので、トラブルの抑止効果が期待できます。

そのほか、弁護士保険では、「弁護士紹介サービス」や「相談ダイヤルの設置」など、便利な付帯サービスが用意されています。

どの保険もサービスが充実しているので、ぜひ加入を検討してみてください。

弁護士保険3社比較
法律相談料 偶発事故※3 一般事件※4 通算上限金額
100%※1
2.2万円/事案まで
100%※1
300万円/事案まで
80%
200万円/事案まで
1,000万円
  • ※1 実費相当額
  • 単独型 弁護士保険 12年連続(2013~2024)No1
  • 家族特約でご家族の保険料は半額
  • 事業特約で取引先や顧客とのトラブル、また副業やフリーランス、個人事業でのトラブルも補償!
→弁護士保険ミカタの詳細はこちら
法律相談料 偶発事故※3 一般事件※4 通算上限金額
100%※1
2.2万円/事案まで
100%※2
100万円/事案まで
100%※2
100万円/事案まで
1,200万円
  • ※1 実費
  • ※2 保険金は(基準額 - 免責金額)×100%です。
    報酬金:(基準)×50%
  • 20分間の無料弁護士相談など付帯サービスが充実
  • 親が加入すれば18歳未満の子は自動的に補償
  • プランごとに報酬金の補償設定あり
→弁護士保険コモン+の詳細はこちら
法律相談料 偶発事故※3 一般事件※4 通算上限金額
実費
10万円を限度
実費
300万円を限度
補償対象外 -
  • 保険開始から使用可能な痴漢冤罪/被害ヘルプコール付き
  • 加害者になった時の対人/対物賠償保険付き
  • 気軽に加入できるリーズナブルな保険料
→男を守る弁護士保険・女を守る弁護士保険の詳細はこちら
  弁護士費用保険ミカタ 弁護士保険コモン+ 男を守る弁護士保険女を守る弁護士保険
自動車事故被害者
自動車事故加害者 ×
突発的な事故(人身事故)
突発的な事故(物損事故)
自転車事故
上階からの水漏れ
欠陥住宅 ×
近隣問題 ×
遺産相続 ×
離婚問題 ×
リストラ ×
いじめ ×
医療過過 ×
金融商品問題 ×

\カンタン3社比較/

引受保険会社


ページトップ