【解雇予告】いきなりされたときの6つの対処法
2020年11月15日
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トラブルが起きた時でも対応できるようトラブルの対処法や、もしもの時に弁護士保険が役立つことを記事でお伝えできたらと思います。
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「解雇」は、その人の人生に大きな影響を与えるものです。
特にいきなり解雇されてしまったら、翌日から路頭に迷うということにもなりかねません。
このような「突然の解雇」から労働者を守るための制度として、「解雇予告」があります。
解雇予告をされたときの対処方法について紹介していきます。
解雇予告とは、解雇をする旨を通知しなければならないという制度
労働基準法第20条では、「企業側が従業員を解雇する際には、少なくとも30日前にはそれを通知しなければならない」と定めています。
この「(少なくとも)30日前に行われる通知」を、「解雇予告」といいます。
解雇予告をしなかった場合、企業側は30日分の賃金相当の金額(解雇予告手当)を従業員に支払わなければならないと決められています。
たとえば、「解雇される日の10日前に解雇を通知した」という場合は、20日分の支払いを行わなければならないということです。
これに違反した場合、企業側が刑事罰を受ける可能性もあります。
なお、企業側の考えで30日分以上の解雇予告手当が支払われることもあります。
解雇予告は、「1か月の間猶予を与えるから、その間に次の職場を考えなさい」「必要な期間の手当ては保証するので、その間に来月以降の生活の算段をつけなさい」という目的でもって行われます。
また解雇予告を行わなければいけないという労働基準法があるため、原則として企業側は「明日から来なくてもいい」などのようなやり方で従業員を解雇することはできなくなっています。
ただし、
- 日雇い労働者や期間を決めて雇用されている人で、その期間が最初の契約の期間内に収まっている場合
- 採用してから15日未満の者
- 犯罪行為や、採用条件に関わるような経歴を詐称していたことが発覚した場合
- 2週間以上にわたって、正当な理由なく無断欠勤をし、かつ出勤の督促にも応じない場合
などは、解雇予告なしに企業側が従業員を解雇することが可能です。
解雇予告を受け入れる場合に行いたいこと
解雇予告を受けたとき、それを受け入れるかそれとも受け入れないかで、取るべき対策は変わってきます。
まずは受け入れる場合について考えていきましょう。
1.解雇される理由を書面で交付するように要求する
解雇予告自体は、口頭でされた場合も有効となります。
ただ口頭で解雇予告を受けた場合は、「何が解雇理由にあたったのか」が判然としないこともあります。
そのため、まずは書面で解雇予告をするように求め、解雇理由の提示を求めましょう。
2.会社都合退職になっているかを確認する
解雇が、「会社都合」になっているかどうかも確認するようにしてください。
会社都合退職と自己都合退職では、その後の手続きが大きく変わってくるからです。
会社都合退職の場合は、失業手当の猶予期間(1週間+3か月)が設けられず、1か月と1週間で交付されることになります。
また、失業手当の給付期間も長くなります。
解雇事由が「整理解雇(会社の経営状況が悪くなったことによる人員整理)ならば、この会社都合で処理をされる方が望ましいでしょう。
3.解雇すると通知されてから退職までの期間が1か月未満の場合は、手当の支払いを要求
上でも述べたように、解雇をする場合は
- 1か月以上前に解雇予告をする
- 解雇すると通知されてから退職までの期間が1か月未満の場合は、手当を支払わなければならない
と決められています。
アルバイトなどの雇用形態の場合、「正社員とは異なり、いつでもクビにできる」「不安定な雇用形態だから、いつクビになっても仕方ない」と認識しているケースもみられます。
しかしこの「解雇を行うときに守らなければならない決まり」は、アルバイトでも適用されます。
もし「解雇をすると通知されてから退職までの期間が1か月未満であり、かつ手当も支払われないようだ」という場合に当てはまったのならば抗弁し、手当を支払うように要求するとよいでしょう。
解雇予告に抗弁する場合の戦い方
「解雇予告は不当だと感じるので、戦いたい」という場合はどうしたらよいのでしょうか。
それについて解説していきます。
1.解雇予告手当は、念のために受け取りを拒否する
「解雇予告は受け入れがたい」と従業員が感じていたとしても、企業側が解雇予告手当を支払ってしまえば解雇予告を受け入れたと判断される確率が極めて高くなります。
またさらに重要なのは、「たとえ従業員側が解雇予告手当を受け取らなかった場合でも同じように判断されることがある」ということです。
「解雇を受け入れたくないから、解雇予告手当は受け取らなかった」とした場合であっても、従業員がいつでも解雇予告手当を受け取れる状態にしておいた場合、解雇が成り立つと考えられます。
ただそれでも、「解雇は断固として受け入れない」という場合は、念のため解雇予告手当の受け取りを拒否しましょう。
裁判に至った場合、「解雇予告手当を受け取ったこと」が「解雇を受け入れたこと」と判断される可能性が高いからです。
「解雇予告手当を受け取っても受け取らなくても企業側の解雇通知は有効とされる可能性が高いが、解雇を認めないとして戦うのであれば解雇予告手当は受け取り拒否した方が安全」ということになります。
2.解雇される理由を書面で交付するように要求する
解雇予告を受け入れる場合であっても、解雇される理由を書面で交付するように要求することは大切だとしました。
しかし解雇予告を受け入れないと決めた場合は、この手順がもっと重要になってきます。
なぜなら、その解雇理由によっては、不当解雇にあたるとして戦うことができるからです。
上でも述べたように、
- 犯罪行為や、採用条件に関わるような経歴を詐称していたことが発覚した場合
- 2週間以上にわたって、正当な理由なく無断欠勤をし、かつ出勤の督促にも応じない場合
- 企業の業績が不振であり、解雇以外の方法がとれない場合
などにあてはまるのであれば、不当解雇と判断される可能性は低くなります。
しかし、
- 能力が足りず、目標設定に達しなかった
- 故意ではない経歴詐称
- 妊娠やけがなど
による解雇は基本的に認められていません。
解雇される理由を書面で交付させることによって、不当解雇かそうではないかがわかりやすくなります。
また、「不当解雇である」と判断された場合は解雇の撤回を要求したリ、慰謝料を請求したりすることができるようになります。
3.さまざまな機関に相談する
身に覚えのない解雇予告を受けた場合、相談する先を見つけて駆け込むことをおすすめします。
1人で悩んでいても答えが出ませんし、また1人で抱えることによって精神的な落ち込みもひどくなります。
相談できる機関として、
- 労働基準局
- 社会保険労務士事務所
- 弁護士事務所
などが挙げられます。
弁護士は、相談者に代わって交渉を行うことができるほか、法的手続きのすべてを行える代理権限を持っています。
特に「労働問題に強い」と謳っている弁護士は、労働問題のスペシャリストでもあります。
加えて、弁護士は相談者の利益を最大限確保するために動きます。
そのため、悩みのなかにいる相談者にとって、非常に心強い味方となるでしょう。
「解雇予告」は従業員を守るための制度です。
ただ、解雇予告を受け取った人は、混乱したり困惑したりすることでしょう。
解雇を受け入れるにしても受け入れずに戦うにしても、事前にその振る舞い方を知っておくことは重要です。
また「戦うこと」を選んだ人にとっては、「弁護士に依頼する」という選択肢はとても有効なものとなるでしょう。
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