「近隣との騒音トラブル」マンション経営者の対処法 | 弁護士保険ステーション

「近隣との騒音トラブル」マンション経営者の対処法

アパート・マンションの中は平穏であっても,ご近所で発生する騒音で,入居者さん達が困ってしまうケースがあります。
内部の入居者さんが騒がしいなら,アパート・マンションの経営者(以下「大家さん」)と入居者さんは契約関係にありますから,大家さんは入居者さんに「債務不履行だから〇〇しろ」と請求できます。

大家さんを悩ませる「近隣の騒音」

アパート・マンションの中は平穏であっても,ご近所で発生する騒音で,入居者さん達が困ってしまうケースがあります。
内部の入居者さんが騒がしいなら,アパート・マンションの経営者(以下「大家さん」)と入居者さんは契約関係にありますから,大家さんは入居者さんに「債務不履行だから〇〇しろ」と請求できます。

しかし,外部のご近所さんが騒がしいなら,大家さんとご近所さんは契約関係にありませんから,大家さんはご近所さんに「不法行為だから〇〇しろ!」と請求しなければなりません。
「契約関係の有無」によって「何に基づいて何を求めるか」が異なりますから,対処方法も異なります。
法律の専門家でなければ,難しいところですね。



大家さんがその騒音を気にしなくても,「そんなの住んでいる人の問題だから」といって,放っておくのはよくありません。
アパート・マンションの空室率にも影響して,大家さんの収益に大きく影響します。
それと,大家さんは入居者さんが普通に生活できる部屋にしてあげる責任がありますので,少なくとも対処する努力は要ります。
あまりにも対処しない大家さんは,入居者さんから逆に「債務不履行だ!」と文句を言われるかもしれません。

また,音の聞こえ方は人それぞれです。一度イラっときた音に対しては,敏感になってしまいます。
ですから,主観的ではなく客観的に我慢すべき範囲かどうかのモノサシを知っておくのもよいです。
受忍限度というものがあり,これも法律の専門家でなければ難しいモノサシですね。

さて,アパート・マンションに限りませんが,環境省の調査によると,2016年度の騒音苦情件数は16,264件。特に多いのが「建設作業」の音で33.6%です。その他に身近なものであげると「家庭生活」の音で6.2%です(図表1)。



ここでは,住宅街をイメージして,「建設作業」と「家庭生活」の2種類の騒音に対して,特に次のような大家さんに向けて,対処法をご紹介いたします。


外部からの騒音のせいで
   ✔ 家賃収入を減らしたくない!
   ✔ 入居者さんから文句を言われたくない!


ご参考にしていただき,アパート・マンション経営に少しでもお役に立てれば幸いです。

建設(工事)の騒音

新築工事や解体工事だけではなく,修繕や改装工事でも騒音は発生します。
「形あるものはいつか壊れる」ことから,お互い様なのが原則です。

しかし,中には悪質な施主(工事の依頼主)や工事業者がいます。
工事期間を短縮して安くしたいだけのために,夜遅い時間の残業や日曜日に工事されることがあります。
大家さんとしては,入居者さんの生活を守るために,何とかしたいところですね。

この時間帯は非常識だな!と思ったとき,その工事に緊急性があるかどうかを確かめ,緊急性がなければ時間帯に配慮してもらうよう申し入れる。
さらに,工事業者から入居者さんにも告知文を配布して挨拶するように申し添えましょう。

もし,そう言っても何もしてくれない場合は,役所に相談するか,弁護士さんに相談のうえ,次の作戦を考えていきましょう。
相手方である施主や工事業者は,訴訟に至ることを望んでいないはずです。
場合によっては,「差止め請求」という法的手続きもあります。
そこまでに至らなくても,弁護士さんからのジャブだけで試合終了のゴングが鳴る場合もあります。

家庭生活の騒音

次に「家庭生活」の音です。環境省によると,生活騒音の発生原因で一番多いのは「電気機器」の音です(図表2)。



具体的に考えられるのは,掃除機や洗濯機です。昼間は逆に生活感が出て心地よいBGⅯだと感じる方もいるでしょうが,夜間はそう感じません。
ご配慮いただくようお願いしても聞いてくれないご近所さんの場合,入居者さんを守るためには,弁護士さんに相談して対応を考えましょう。そういうときは,証拠の集め方が重要になってきます。その集め方も弁護士さんとよく打合せしましょう。
そうすれば,早いラウンドで試合が終了するかもしれません。

ご近所なので弁護士さんまではチョット・・・という方であっても,先ずは相談だけでよろしいのではないでしょうか。アドバイスを受けるだけで解決策が浮かぶかもしれません。

最後に

まとめますと,外部の工事業者やご近所さんが相手でも,放っておかずに,入居者さんを守ることです。
そして,自分の力では足りない場合は,弁護士さんを頼りましょう。
そこまですれば,入居者さんは「そこまで守ってくれるのかぁ(嬉)」と引っ越しを留めてくれるかもしれません。
これを不動産用語で「テナント・リテンション」といいます。

場合によっては,大家さんと入居者さんが一緒になって弁護士さんに依頼することも考えられます。
もし現在、このような悩みを抱えているのであれば,自分ひとりだけで作戦を考えずに,一度,弁護士さんに相談してみてはいかがでしょうか。

近隣の騒音トラブルは,ご近所付き合い等のコミュニケーションだけでは解決・予防できないケースがあります。そんなときのために「弁護士保険」といって大家さんとして加入できるビジネス向けや,入居者さんが加入できる日常生活向けに,弁護士費用を補う保険があります。

弁護士相談サービス付きのプランもありますので,安心するための「御守」としても効果があるかもしれませんね。是非ご検討ください。

今回は、外部(近隣)との騒音トラブルをあげましたが、内部(入居者間)での騒音トラブルは,「入居者間のトラブル」マンション経営者の対処法でも触れていきたいと思います。


2019年7月3日
不動産コンサルタント 永嶋 秀典
【免責事項】当記事の情報は,その正確性,完全性及び有用性を保証するものではありません。それによって生じた損害については一切責任を負いません。解釈,試用は,必ず専門家へご確認ください。

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