弁護士保険のデメリットは?申し込む前によくチェックしておこう!
2024年02月29日
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2級FP技能士・AFP/金融・法律ライター
離婚や損害賠償に関して調停・本人訴訟の経験あり。
経験と知識を活かし、離婚や交通事故、相続、不動産を中心に多くの記事を執筆。
トラブルには「備え」も重要という考え方から、トラブルの予防・解決に役立つ情報をわかりやすく発信中。
◆WEBサイト
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弁護士保険に興味があるけど、本当に申し込んでよいかと不安を感じている方も少なくありません。
実際、弁護士保険には保険料を支払っていても保険金がもらえない場合がある、保険金が支払われても結局自己負担額が大きい場合があるなど、申し込む前にチェックしておくべきデメリットや注意点があります。
そこで本記事では、弁護士保険に興味はあるけど申し込みに不安を持っている方に向けて、弁護士保険のデメリットについて詳しく解説します。
記事の要約
- 弁護士保険は、弁護士に相談・依頼するときにかかる費用の負担を軽減してくれる保険。
- 弁護士保険は、補償対象外のトラブルや期間があり、自己負担が発生する場合もあることなどがデメリット。
- 弁護士保険は、お金や法律の知識がなくても泣き寝入りすることなく、適正・公平な解決を見込めることなどがメリット。
- 泣き寝入りしたくない方は、弁護士保険の加入がおすすめ。
弁護士保険とは
弁護士保険とは、弁護士に相談・依頼するときにかかる費用の一部又は全部を補償してくれる保険です。
いつ法的トラブルが発生するかは、誰にもわかりません。もし発生してしまっても、弁護士なしで訴訟を提起するなどして解決を図るのは多くの方にとって困難です。
いつ来るかわからない法的トラブルのために法律の知識を得たり、弁護士費用を支払うために貯金をしたりするのも、簡単ではありません。
弁護士保険を契約しておけば、法的トラブルが発生したときに弁護士費用を補償してくれるため、泣き寝入りすることなく自分の権利を守ることができます。
以上のとおり、弁護士保険は将来起こるかもしれない法的トラブルの対応費用を備えることによって、自分の権利を守る保険といえるでしょう。
補償される費用
保険商品によって異なる場合もありますが、以下の費用が補償されます。
- 相談料
- 委任費用(着手金・報酬金・日当・手数料)
おおよその相場として、相談料は数千円~数万円程度、委任費用は十数万円~数百万円程度ですが、これらの費用の一部(または全額)が保険として補償されます。
補償されるトラブル
補償されるトラブルも保険商品によって異なりますが、以下のようなトラブルが補償対象となります。
- 偶発事故(交通事故、人身傷害事故等)
- 一般事件(労働トラブル、近隣トラブル、離婚、相続等の私生活上のトラブル)
幅広い範囲の法的トラブルが対象となりますが、あくまで私生活上のトラブルが対象となります。事業上のトラブル(売掛金回収、商標権侵害、賃貸借の貸主としてのトラブル、個人事業主としてのトラブル等々)は、事業型という別の弁護士保険でしか補償の対象になりません。
事業を営んでいる方で、事業上の法的リスクに備えることを検討されている方は、事業型の保険商品をご検討ください。
弁護士保険のデメリット
弁護士保険は自分の権利を守るための保険ですが、次のデメリットがあることも理解しておかなければなりません。
- 保険料の負担がある
- 補償対象外のトラブルがある
- トラブル発生前に加入しておく必要がある
- 待機期間・不担保期間は補償されない
- 免責金額や縮小てん補により自己負担が発生する場合がある
- 保険料は掛け捨てなので解約しても返ってこない
- 少額短期保険会社は契約者保護機構の対象外
弁護士保険自体のデメリットとはいえないものもありますが、申し込みを検討するうえで重要な注意点なので、あわせて解説します。
保険料の負担がある
当然ですが、弁護士保険は保険料を負担しなければなりません。弁護士保険の保険料は、目安として月額3,000円程度(年額36,000円)程度です。
もっとも、実際に法的トラブルで弁護士に依頼した場合にかかる費用は、着手金30万円、報酬金30万円など60万円以上かかることもあります。
法的トラブルのために60万円貯金するのは難しくても、毎月3,000円程度支払うほうが備え方としては簡単と考える方も少なくないでしょう。
補償対象外のトラブルがある
弁護士保険に加入したからといって、弁護士に相談・依頼するときにかかる費用が必ず補償されるとは限りません。
補償対象外のトラブルは保険商品によって異なるので、申し込むときに確認できる保険約款や重要事項説明書でよく確認しておきましょう。
たとえば、個人向け弁護士保険の「弁護士保険ミカタ」の場合、次のものは対象外です。
- 請求額が5万円未満のもの
- 破産や民事再生の依頼費用
- 子の氏の変更についての許可を求める事件の依頼費用
- 成年後見開始の審判の依頼費用
- 相続の放棄の依頼費用
- 刑事事件の依頼費用
- 少年事件の依頼費用
なお、依頼費用と記載したものは、法律相談料は補償されます。
トラブル発生前に加入しておく必要がある
万が一のリスクに対する備えという性質を持つ保険なので当然ですが、トラブルが発生する前に弁護士保険に加入しておく必要があります。
すでにトラブルが発生しており、その弁護士費用を補償してほしいから弁護士保険に加入して補償してもらうといった使い方は許されません。
待機期間・不担保期間は補償されない
弁護士保険で特に注意したいのは、保険料を支払っている保険期間中であっても、待機期間や不担保期間中に発生したトラブルについては保険金が支払われない点です。
「補償対象になると思って保険金を請求したけど対象外だった」となってしまわないよう、よく確認しておく必要があります。
待機期間は偶然で突発的な事故ではない一般事件について、不担保期間は相続や離婚など特定の事件について、その期間中に発生したトラブルについては保険金が支払われない期間です。「弁護士保険ミカタ」の場合、待機期間は3ヶ月、不担保期間は1年に設定されています。
たとえば、不貞行為をされて離婚と慰謝料を請求しようと弁護士に離婚訴訟を依頼したとき、不貞行為の日が保険に加入してから1年以内であれば補償対象外です。
交通事故やスポーツ中の事故、ペットが他人に噛みついてしまった事故など偶然で突発的な事故は、待機期間を適用しない保険もあります。
待機期間や不担保期間のせいで弁護士費用が補償されないといった事態を避けるには、できるかぎり早めに保険を申し込んでおかなければなりません。
免責金額や縮小てん補により自己負担が発生する場合がある
弁護士保険は、免責金額や縮小てん補の仕組みにより、自己負担が発生する場合があります。
免責金額とは自己負担額のことです。免責金額が5万円なら弁護士費用のうち5万円分は自己負担となり、5万円分は保険金が支払われません。
縮小てん補とは、計算された弁護士費用の額(基準弁護士費用)に対して、その全額ではなく一定割合が保険金の額となる仕組みです。
基準弁護士費用が60万円でも、縮小てん補割合が50%なら保険金は30万円となり、残りの30万円は自己負担となります。
以上のような免責金額や縮小てん補の仕組みは、実際に法的トラブルが発生して弁護士費用が発生したときに全額補償されず、結局自己負担が大きい結果となる可能性があるものです。
そのため、免責金額や縮小てん補は、「弁護士保険は役に立たない」「弁護士保険は使えない」と一部で評価されてしまう原因になっているとも考えられます。
免責金額がなく縮小てん補割合が高いプランだと保険料が高くなるものの自己負担を抑えられるので、慎重にプランを選ぶのがポイントです。
保険料は掛け捨てなので解約しても返ってこない
弁護士保険は積立型保険ではなく掛け捨てなので、解約しても保険料は原則として返ってきません。ただし、保険料を1年分一括で支払っていたときなどは、未経過期間分の保険料が返金されます。
弁護士保険を解約するとこれまで支払ってきた保険料が返ってくると誤解しないよう、注意しておきましょう。
少額短期保険会社は契約者保護機構の対象外
単独型の弁護士保険を扱っている保険会社の多くが、「少額短期保険会社」です。
少額短期保険会社は、損害保険会社や生命保険会社とは異なる枠組みで運営されており、少額(保険金額1,000万円以下)で短期(保険期間2年以下)の保険契約に限って取扱うことができる保険会社とされています。
少額短期保険会社と、損害保険会社や生命保険会社との違いは、その他にもいくつかありますが、注意したいのは保険会社が破綻した際の取扱いが異なる点です。
損害保険会社や生命保険会社が破綻した場合、契約者保護機構(セーフティーネット)が原則として補償対象契約の90%を補償してくれます。それに対し、少額短期保険会社は、契約者保護機構(セーフティーネット)の対象にはなっていません。
少額短期保険会社には事業規模に応じた供託金を預けることを義務付けられていますが、契約者にとって契約者保護機構(セーフティーネット)のように90%の補償が約束されているわけではない点はデメリットといえます。
弁護士保険のメリット
弁護士保険のデメリットをまとめて紹介してきましたが、もちろんメリットもあります。
弁護士保険には主に4つのメリットがあります。
- 弁護士費用を理由に調停・訴訟などを諦めずに済む
- 保険料はお手頃で補償も充実
- 弁護士相談へのハードルが低くなる
- 商品によっては家族も追加料金無しで補償される
1.弁護士費用を理由に調停・訴訟などを諦めずに済む
例えば過重労働・パワハラ・セクハラなどで病気になってしまった場合、「弁護士費用は高いから」と被害者が「泣き寝入り」してしまうケースは少なくありません。
離婚で相手が慰謝料や養育費を支払ってくれない、自転車事故でけがを負ったなどのケースも同様に「少額だから」「トータルで見ると弁護士費用の方が高い」という理由で諦めてしまう事例は多いです。
弁護士保険に加入する事で、場合によっては弁護士相談が無料で受けられます。
調停や訴訟に発展した際も着手金・報酬金の一部または全額が補償されますので、費用面で諦めることなく対応が出来ます。
2.保険料はお手頃で補償も充実
弁護士保険の保険料は月600~3000円程度で、保険商品の中では掛け金がお手頃となっています。
「保険料が安いから、十分な補償が受けられないのでは」と心配な方のために、シミュレーションを行ってみましょう。
例えば保険料が月3000円、保険金の給付は80%で支払上限額が200万円の弁護士保険に加入し、3年目に離婚調停を行い費用が50万円の事例で必要な費用は以下の通りです。
離婚調停の費用合計:50万円
弁護士保険に加入したケース
弁護士保険の保険料108000円(3000円×36ヶ月)+50万円-保険金40万円
合計:208000円
弁護士保険に加入していない場合は50万円がかかりますが、加入している際には約20万円というシミュレーション結果となりました。
3.弁護士相談へのハードルが低くなる
弁護士保険の多くは、弁護士への相談が無料又は初回無料です。
トラブルが起きた時に、自身に起きた出来事が法的にアウトなのかセーフなのか判断するのは難しいですが弁護士に相談することで法律の専門家からの回答が得られます。
「弁護士相談」と聞くと「ハードルが高い」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、電話で弁護士に相談できる保険、紹介サービスがある保険もあり相談へのハードルが低くなるでしょう。
個人差がありますが、「いざという時に相談できる専門家がいる」ことで安心感が得られるというメリットもあります。
4.商品によっては家族も追加料金無しで補償される
弁護士保険の商品によっては、家族も無料で補償の対象となるものがあります。特約として家族が補償対象となる保険もあります。
家族も加入する事で、子供のいじめや配偶者がパワハラ・セクハラに遭う、親が振り込め詐欺の被害に遭ったなどのトラブル対応もできる可能性があります。
弁護士保険への加入がおすすめな方
メリットデメリット踏まえ、「弁護士保険比較表」で料金や補償内容を確認する。
弁護士保険のメリットやデメリットを紹介してきましたが、結局、弁護士保険は必要なのでしょうか。
最終的には個人で判断しますが、参考として弁護士保険への加入がおすすめな方を紹介します。
泣き寝入りをしたくない方
まず、法的知識があり、弁護士費用を支払える貯金がある方を除いて、法的トラブルで泣き寝入りしたくない方は加入をおすすめします。
たとえば、パートをしている主婦が配偶者からの暴力を受け離婚を決意したとき、暴力をしてきた相手に離婚の交渉をするのは精神的な苦痛が伴うでしょう。弁護士に依頼したくても、貯金がなく依頼を断念せざるを得ないといったケースも十分に考えられます。
このようなとき、弁護士保険に加入しておけば泣き寝入りをすることなく、きちんと離婚や慰謝料を請求して公平・妥当な解決を図ることが可能です。
また、20万円の損害賠償を請求したところ相手が応じず、訴訟で解決を図るほかないときも、弁護士に依頼した時点で着手金として20万円の負担が発生するようであれば泣き寝入りするほかありません。
このような泣き寝入りをしたくない方は、弁護士保険に加入しておくことをおすすめします。
外出機会が多い方
外出する機会が多い方は、社会との接点が多く、法的トラブルに遭ってしまう可能性が高くなります。
外出時に自動車や自転車を運転すると交通事故に遭う可能性がありますし、電車やバスを使っても肩がぶつかった、痴漢を疑われたなどの法的トラブルに遭う可能性が生じます。
このように、外出機会が多い方は法的トラブルに遭う可能性も高いため、弁護士保険に加入して備えておく必要性が高いといえるでしょう。
学校に通う子がいる方
学校に通う子がいる方も、いじめやケガなどの学校生活上のトラブルで泣き寝入りすることのないよう、弁護士保険への加入がおすすめです。
ただし、こども総合保険に加入している方は、補償内容が重複し保険料を無駄に支払うことのないよう、補償内容をよく確認しておく必要があります。
個人型の弁護士保険に興味がある方はこちら
保険料
2,980円/月払
身近に起こる法律トラブルが不安…
ネットトラブル・いじめ問題・離婚トラブル
ストーカー被害・金銭トラブル・ハラスメント
騒音トラブル・消費者トラブル・医療過誤 など
弁護士保険ミカタであらゆるトラブルに備えましょう!
「もしもの高額な支払いに備える」弁護士保険とは?
弁護士保険とは、弁護士に相談・依頼する際の費用を補償してくれる保険です。
保険料の相場は月額3,000円程度です。そのため、30万円という着手金の相場額を考えると、保険に加入してから9年以内に弁護士に依頼すれば、元が取れます。
現代社会は、交通事故や離婚、労働問題など、さまざまな法律問題に見舞われがちです。そうした法律問題が降りかかってきた時に、弁護士保険に加入していれば弁護士に気軽に相談・依頼ができるので、問題の早期解決につなげられるでしょう。
弁護士保険を活用すると、法律相談料や着手金を全額補償してもらえる場合があるため、金銭的な不安も解消できます。弁護士への依頼に際して金銭的な不安を解消したい方は、弁護士保険に加入することをおすすめします。
「弁護士保険ステーション」では、弁護士保険取扱会社による4つの弁護士保険の「料金」「補償」「付帯サービス」などをわかりやすく比較できます。
保険によっては、保険加入後に弁護士保険に加入していることを示す「リーガルカード」や「ステッカー」が配布されるので、トラブルの抑止効果が期待できます。
そのほか、弁護士保険では、「弁護士紹介サービス」や「相談ダイヤルの設置」など、便利な付帯サービスが用意されています。
どの保険もサービスが充実しているので、ぜひ加入を検討してみてください。
法律相談料 | 偶発事故※3 | 一般事件※4 | 通算上限金額 |
---|---|---|---|
100%※1 2.2万円/事案まで |
100%※1 300万円/事案まで |
80% 200万円/事案まで |
1,000万円 |
- ※1 実費相当額
- 単独型 弁護士保険 9年連続(2013~2021) 保有件数No1!
- 家族特約でご家族の保険料は半額!
- 弁護士費用の補償・トラブルの予防サポートサービス付保険
法律相談料 | 偶発事故※4 | 一般事件※5 | 通算上限金額 |
---|---|---|---|
なし ※1 |
70% ※2 |
70% ※2 |
1,000万円 |
- ※1 初回法律相談60分無料の弁護士を紹介
- ※2 着手金の次の①②のいずれか少ない金額
①被保険者が弁護士に支払う金額
②(基準-5万)×基本てん補割合(原則70%)
- 追加保険料0円で家族も補償
- 提携弁護士による初回60分の無料法律相談が可能
- デビットカードでの支払も対応
法律相談料 | 偶発事故※3 | 一般事件※4 | 通算上限金額 |
---|---|---|---|
100%※1 2.2万円/事案まで |
100%※2 100万円/事案まで |
100%※2 100万円/事案まで |
1,200万円 |
- ※1 実費
- ※2 保険金は(基準額 - 免責金額)×100%です。
報酬金:(基準)×50%
- 20分間の無料弁護士相談など付帯サービスが充実
- 親が加入すれば18歳未満の子は自動的に補償!
- プランごとに報酬金の補償設定あり
法律相談料 | 偶発事故※3 | 一般事件※4 | 通算上限金額 |
---|---|---|---|
実費 10万円を限度 |
実費 300万円を限度 |
補償対象外 | - |
- 保険開始から使用可能な痴漢冤罪/被害ヘルプコール付き
- 加害者になった時の対人/対物賠償保険付き
- 気軽に加入できるリーズナブルな保険料
\カンタン4社比較/