職場の飲み会で起きる「ハラスメント」とは?アンケートで見えた実態と防止策を解説
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元行政書士のフリーライター。
行政書士・土地家屋調査士の補助者を約10年務めたのち、行政書士として独立。
相続・遺言や農地関係、建設業許可などの業務に携わる。
現在はフリーライターとして、相続・遺言、離婚、不動産関連の記事や資格予備校のコラムなど、日々積極的に執筆活動を行っている。
「誰が読んでもわかる記事」を常に心がけている。
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年末が近づくと、職場では忘年会の話題が増えます。
しかし、2025年に実施したアンケート調査において、アンケート回答者の半数以上が飲み会の開催に消極的であることがわかりました。
その背景には、「飲み会ハラスメント」の存在があります。
飲み会ハラスメントとは、職場の飲み会や接待の場で発生するさまざまなハラスメント行為の総称です。
例えば、一気飲みの強要や業務時間外の飲み会への参加強制、しつこく二次会に誘い続けるなどが該当します。
本記事では、アンケート調査の結果をもとに、職場における飲み会ハラスメントの実態と企業の法的責任、ハラスメント被害を受けたときの対処法について解説します。
記事の要約
- アンケート回答者の半数以上が飲み会開催に消極的
- 職場の飲み会ではアルハラやパワハラなどの多様なハラスメントが発生しやすい
- ハラスメントの防止には、企業と個人両方の対策が重要
- 被害を受けた場合は内容を記録し、相談や法的措置など状況に応じた対応が必要
- 弁護士保険を活用すれば、かかった弁護士費用を軽減できる可能性がある
アンケート調査で分かった「飲み会ハラスメント」の実態
職場の飲み会や忘年会などにおける「飲み会ハラスメント」は、企業にとって見過ごせない問題です。
飲み会ハラスメントとは、職場の飲み会や接待の場で発生するさまざまなハラスメント行為の総称で、アルハラ(アルコールハラスメント)やパワハラ、セクハラ、カラハラ(カラオケハラスメント)などが含まれます。
ここでは、株式会社エレメントが2025年に実施した独自アンケート調査の結果をもとに、職場における飲み会ハラスメントの実態について詳しく解説します。
全体の半数以上が飲み会開催に消極的
「今年(2025年)、勤務先や部署・チームで忘年会を開催する予定はありますか?」という質問に対する調査結果は以下のとおりです。
【職場の飲み会開催状況:全体データ】

- 会社主催で開催予定:14.67%
- 部署・チーム単位で開催予定:18.67%
- 有志で開催予定:8%
- 開催しない見込み:39.33%
- わからない:19.33%
「開催しない見込み」と回答した人は39.33%ともっとも多く、次いで「わからない」が19.33%です。
これらを合わせると、アンケートに回答した人の6割程度が飲み会の開催に消極的であることがわかります。
実際に飲み会を予定しているのは、全体の4割程度に過ぎません。
【職場の飲み会開催状況:年代別データ】

一方で、年代別に見ると、30代の45%が「部署・チーム単位で開催予定」と回答しており、ほかの世代と比較して飲み会への参加意欲が高いことが読み取れます。
それに対して20代は、「わからない」「開催しない見込み」がそれぞれ50%と、ほかの年代と比較しても消極的である点が印象的です。
20代と30代とでは、飲み会の捉え方がまったく異なるといえるでしょう。
アルハラは減少傾向にあるものの「見て見ぬふり」の問題は残る
「あなた自身が、職場の飲み会などで次のような行動をとったことがありますか?」という質問では、アルハラを行った経験がある人は少数であることがわかりました。
しかし、「見て見ぬふり」の問題に目を向ける必要があります。
アンケート結果は以下のとおりです。
- 飲み会では特に人に飲み方を促したりはしない:34.33%
- 飲めない人に配慮して、無理に勧めたことはない:29.33%
- 飲み会にほとんど参加していない:29.33%
- 勧められたお酒を断った人に「一口だけ」「飲まないの?」など声をかけたことがある:3.67%
- 後輩や部下に飲み物を勧めたり、場を盛り上げるために飲ませたことがある:3.33%
お酒を断った人への声かけや飲酒の強要など、アルハラに該当する可能性のある行為を行ったことがある人は合計7%と1割未満にとどまり、ほとんどの人はアルハラ行為をしていません。
そして「忘年会で『アルハラ(飲酒の強要)』を見聞きした・受けた経験はありますか?」との質問では、以下のような結果が出ています。
- ある(過去1年以内):4.33%
- ある(過去数年以内):4.33%
- あるが、かなり前の話:34.67%
- ない:48%
- よくわからない:8.67%
「ない」と回答した人がもっとも多く、ここ数年でアルハラを受けた人は1割未満にとどまっています。
「あるが、かなり前の話」が34.67%であることから、過去には一定数存在していたアルハラ被害が、近年は減少傾向にあると解釈できます。
しかし、深刻なのはアルハラを目撃した際の対応です。
【アルハラを見聞きした時の対応:全体データ】

- その場で注意・断った:19.23%
- 我慢してその場をやり過ごした:34.62%
- 特に何もしなかった:46.15%
- 上司・人事などに相談した、SNSや周囲に共有した、該当しない:数%
半数近くの人が「特に何もしなかった」と回答しており、「我慢してその場をやり過ごした」と回答した人も3割以上存在します。
つまり、8割以上の人がアルハラに対して積極的に対応できていないことがわかります。
被害を受けても声を上げられない、目撃しても見て見ぬふりをしてしまうという、職場の上下関係や人間関係に起因する構造的な問題が浮き彫りになる結果となりました。
飲み会ルールがある職場は1割未満
職場の飲み会や懇親会に関するルールやガイドラインについても調査したところ、ほとんどの企業でルールが整備されていないことがわかりました。
「明文化されたルールがある」と回答した企業の割合を、企業規模別に見てみましょう。
【飲み会ルールの有無:企業規模別データ】

- 従業員数1〜29人の小規模企業:0%
- 従業員数30〜99人の中小企業:3.85%
- 従業員数100〜499人の中堅企業:7.46%
- 従業員数500〜999人の大企業:5.88%
- 従業員数1,000人以上の大企業:11.11%
- 官公庁・自治体・独立行政法人:9.09%
このように、ほとんど整備されていないのが現状です。
従業員数1,000人以上の大企業に勤めている人の約10人に1人は「明文化されたルールがある」と回答していますが、それでも1割程度に過ぎません。
企業規模にかかわらず、9割以上の職場では飲み会に関する明確なルールが存在せず、ハラスメント防止の取り組みが不十分であることがわかります。
特に小規模企業や中小企業では整備率が低く、従業員数が少ない分経営者や上司との距離が近く断りづらい環境にあるため、ハラスメント被害に遭いやすいと考えられます。
こうしたハラスメントを始めとする職場トラブルに備える手段として、近年は弁護士保険を活用する人も増えています。
飲み会でのどんな行為が「ハラスメント」になるのか
職場の飲み会では、アルハラやパワハラ、セクハラ、カラハラといったさまざまなハラスメントが発生する可能性があります。
なお、「カラハラ」とはカラオケハラスメントの略称で、カラオケに関する嫌がらせ行為を指します。
飲み会で起こりやすい代表的なハラスメントとその具体例は以下のとおりです。
| アルハラ(アルコールハラスメント) |
|
|---|---|
| パワハラ(パワーハラスメント) |
|
| セクハラ(セクシャルハラスメント) |
|
| カラハラ(カラオケハラスメント) |
|
| その他のハラスメント |
|
中には、ひとつだけでなく複数のハラスメント行為にあたるものもあります。
例えば、上司が部下に「お酌しろ」と命令する行為はパワハラにもアルハラにも該当する可能性があり、デュエットの強要はセクハラとカラハラの両方に該当する場合があります。
なお、加害者側の「酔っていて覚えていない」「ノリでやっただけ」といった言い訳は一切通用しません。
もし職場の飲み会でこのような行為を受けた、または目撃したときは、うやむやにせず信頼できる上司に相談したり社内のハラスメント相談窓口に報告したりなどの対応を取りましょう。
また、万が一こうしたトラブルが発生した場合に備えて、弁護士費用を補償する「弁護士保険」に加入しておくことも一つの方法です。
詳しい対処法については、本記事内の「ハラスメント被害を受けたときの対処法」で解説します。
飲み会ハラスメントと法律の関係
職場の飲み会は単なる親睦の場ではなく、法律上さまざまな規制や責任が発生する可能性があります。
ここでは、労働基準法と飲み会の関係や、ハラスメントに対する企業の責任について解説します。
労働基準法と飲み会の関係
労働基準法は、労働時間を「労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間」と定義しています。
そのため就業時間外の飲み会でも、定義に当てはまる場合は労働時間とみなされ、企業に残業代の支払い義務が発生します。
労働時間とみなされる可能性があるのは、例えば以下のようなケースです。
- 飲み会への参加が義務付けられている
- 飲み会の欠席理由を申告する必要がある
- 上司から飲み会への参加を指示された
- 飲み会への不参加が人事評価に悪影響を与える
- 飲み会を欠席すると叱責される、または仕事を回さないと言われる
- 参加を断れない雰囲気がある
飲み会への参加が任意であり、欠席することで評価や業務に影響がない場合は、「使用者の命令下に置かれている」とはいえないため労働時間には該当しません。
ただし過去の判例では、「労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価できるかどうかによって客観的に定まる」と判断されており、形式的には任意でも実質的に強制なら労働時間に該当します。(平成12年3月9日 最高裁判所判決)
なお、強制参加の飲み会を開催しておきながら残業代を支給しない場合、労働基準法第37条に違反し、使用者は6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があります。
そのほか、休憩時間中の親睦会にも注意が必要です。
労働基準法第34条第3項は休憩時間を「労働者が自由に利用できる時間」と定めており、ランチミーティングや昼食会への強制参加は違法になる可能性があります。
ハラスメントに対する企業の責任
飲み会で発生したハラスメントについて、企業はさまざまな法的責任を負う可能性があります。
ここでは、民事責任・パワハラ防止法の2つの観点から解説します。
民事責任
飲み会ハラスメントで企業が問われる可能性のある民事責任は以下のとおりです。
飲み会は業務の延長線上にあるとみなされるため、業務時間外であっても企業責任が問われます。
実際に、新入社員歓迎会の二次会で、男性社員が女性派遣社員を承諾なく抱え上げた事案では、歓迎会の二次会が業務の延長にあるとみなされ、男性社員に損害賠償責任を負わせるとともに企業にも使用者責任を認めました。
事件後、被害に遭った女性派遣社員は心身症を発症し、会社を退職。
慰謝料30万円のほか、診察費や弁護士費用についても賠償が認められています。(平成27年12月22日 福岡地方裁判所判決)
パワハラ防止法
2020年6月1日(中小企業は2022年4月1日)から、企業にはパワハラ防止措置が義務付けられています。
飲み会への参加強制や欠席者への叱責などは、以下の3つの要件を満たすとパワハラに該当します。
- 優越的な関係が前提にある
- 業務上必要かつ相当な範囲を超えている
- 労働者の就業環境を害する
上司や先輩からだけでなく、特定の知識や経験があるなど優越的な立場にある場合は、同僚や部下からの言動でもパワハラにあたる場合があります。
また、「業務上必要かつ相当な範囲」とは社会通念上不当なもののことをいい、業務上適正な範囲で行われる指導や注意は該当しません。
そして「労働者の就業環境を害する」行為とは、心身にストレスを与えたり本来の能力を発揮できないようにしたりすることです。
企業は、このようなパワハラ行為を防止する対策として、以下の措置を講じなければなりません。
- 事業主の方針の明確化および周知・啓発
- 相談窓口の設置
- ハラスメント発生後の迅速かつ適切な対応
企業がパワハラへの防止措置を怠ったときは、厚生労働大臣による助言・指導・勧告の対象となり、勧告に従わない企業は企業名が公表される可能性があります。
また、従業員がSNSに投稿したり外部に話したりすることで悪評が広まり、信用を失うリスクもあります。
トラブルを防ぐためにできること
では、飲み会ハラスメントによるトラブルを防ぐために、どのようなことができるでしょうか。
ここでは、企業・個人別にトラブルを防ぐための対策を紹介します。
企業ができる対策
企業ができる対策には、例えば以下のものがあります。
以下のようなルールを定め、社内に周知する。
- 飲み会への参加は完全に任意であること
- 欠席しても人事評価に影響しないこと
- アルコールの強要を禁止すること
- カラオケやお酌の強要を禁止すること
- 終了時刻を明確にすること
- ハラスメント行為を禁止すること
管理職を中心に、定期的なハラスメント研修を実施し、何がハラスメントに該当するのか、どのような法的責任が発生するかなどについて教育する。特に飲み会特有のハラスメント(アルハラ・カラハラ)について具体例を示して周知する。
飲み会への参加は原則として任意にし、どうしても業務として開催する必要があるときは以下の方法を取る。
- 業務時間内に開催する(ランチタイムを除く)
- 業務時間外に開催し残業代を支給する
ただし、必要だとしても強制するとパワハラに該当する可能性があるため注意。
個人ができる対策
個人ができる対策には、例えば以下のものがあります。
飲み会への参加やカラオケを強制されたとき、「参加できません」「歌いません」とはっきり断ることが重要。曖昧な態度を取ると、「押せば参加してくれる」と相手に誤解させる可能性がある。
お酒が飲めない、または飲みたくない場合は、はじめから「飲めません」「飲みません」と明確に伝え、その態度を一貫させる。一度妥協してしまうと、次回以降も強要されるおそれがある。
しつこく飲酒を勧めてくる人や過度なボディタッチをする人からは、物理的に距離を取るのがおすすめ。席を移動したり手洗いに立つなどして離れることで、ハラスメント被害を回避しやすくなる。
断りきることが難しければ、一次会のみ参加して二次会以降は辞退するという選択肢もあり。二次会以降は時間が遅くなりアルコール量も増えてハラスメント被害に遭いやすくなるため、翌日の仕事や用事を理由に早めに退席するのが有効。
1人でいるとターゲットになりやすいため、飲み会に参加するときは信頼できる同僚と行動しサポートし合う。複数人で行動することでリスクを軽減でき、被害に遭ったときに互いが証人になれる。
ハラスメント被害を受けたときの対処法
飲み会でハラスメント被害を受けたとき、適切に対処することで被害の拡大を防げます。
実際に被害に遭ったら、以下の方法で対処してみてください。
- その場ではっきり拒否する
- 証拠を集める
- 社内の相談窓口や外部の専門機関などに相談する
- 法的措置を検討する
- 退職・転職も選択肢のひとつ
状況によって取るべき手段は異なりますが、無理をせず自分の安全を最優先に考えることが大切です。
それぞれの対処法について詳しく見ていきましょう。
その場ではっきり拒否する
可能であれば、その場で「やめてください」「不快です」とはっきり伝えましょう。
相手に自覚がない場合、明確に拒否することで行為が止まる可能性があります。
ただし、相手との関係性や状況によっては、はっきり言えないこともあるでしょう。
難しいときは無理をせず、席を離れて安全を確保してください。
飲み会の最中は、席を移動する人や途中で離脱する人もいるため、一度離席すればそれ以上被害に遭わずに済む場合があります。
被害が止んでも、場所や日時、加害者、内容などをしっかりメモしておきましょう。
今後も同じことが続くなら、社内の相談窓口や外部の専門機関への相談を検討してください。
証拠を集める
ハラスメントの被害を受けたら、すぐに証拠を集めることをおすすめします。
例えば、以下のものが有効な証拠になり得ます。
- ハラスメント行為を受けている際の音声データ・動画
- ハラスメントに該当する内容のメール・LINE
- 第三者の証言
- 医師の診断書・診察履歴
- ハラスメントの内容を綴った日記・メモ
中でも、音声データや動画はハラスメントを裏付ける強力な証拠になるため、可能であれば入手しておきましょう。
メールやLINEでハラスメントにあたる言動をされた場合はスクリーンショットを撮り、さらにプリントアウトもしておくと安心です。
日記やメモは以下の項目を詳細に記載し、時系列で残しておくと相談の際にスムーズです。
- 加害者の名前
- ハラスメントを受けた日時・場所
- 具体的な内容
- ハラスメント被害を目撃した人
- 自分の気持ちや体調への影響
社内の相談窓口や外部の専門機関などに相談する
ハラスメントは1人で抱え込まず、誰かに相談することが大切です。
早めに相談することで、スムーズに解決できる可能性が高まります。
まずは上司や同僚、社内の相談窓口といった社内での相談を検討し、社内で解決できないときは外部の専門機関に相談するとよいでしょう。
相談の際は、証拠を持参すると状況を正確に伝えやすくなります。
外部の相談先には、以下のような機関があります。
- 労働局の総合労働相談センター
- 法テラス(日本司法支援センター)
- 弁護士
- 労働組合
「法テラス」は、経済的に余裕がない方を対象に、法的トラブル解決を支援する公的機関です。
収入や資産などの条件を満たせば、無料の法律相談や弁護士費用の立替制度を利用できます。
詳しい要件については、公式ホームページを確認してください。
法的措置を検討する
ハラスメントが深刻な場合や社内での解決が見込めないときは、法的措置を検討する選択肢もあります。
法的措置には民事訴訟や労働審判、刑事告訴があり、それぞれ目的と効果が異なります。
| 民事訴訟(損害賠償請求) | ハラスメントによって精神的・身体的苦痛を受けた場合、加害者個人や企業に対して損害賠償を請求できる。 慰謝料のほか、治療費や弁護士費用も請求対象になる場合がある。 |
|---|---|
| 労働審判 | 労働者と企業の労働トラブルを、通常の裁判より短期間で解決する制度。まずは調停で解決を試み、解決できないときは労働審判委員会が審判を下す。 民事訴訟と同様に、慰謝料などを受け取れる。 |
| 刑事告訴 | ハラスメントが暴行や傷害、強要、名誉毀損などに該当するときは、被害届を提出し加害者を刑事告訴することも可能。 加害者が有罪になれば、懲役や罰金などの刑事罰が科され、前科がつく。 |
加害者から金銭を受け取るのが民事訴訟と労働審判、加害者に罰を与えるのが刑事告訴です。
刑事告訴をしただけでは、直接的な金銭補償を受けられません。
そのため経済的な補償を望むなら、民事訴訟や労働審判と刑事告訴を並行して進めるのもひとつの方法です。
法的措置を検討する際は、弁護士への相談をおすすめします。
裁判所での手続きはハードルが高く、自分で進めると手続きミスや証拠不足により不利な結果になるおそれがあります。
多くの法律事務所で初回相談を無料または低料金で実施しているため、問題が大きくなる前に相談を受けましょう。
退職・転職も選択肢のひとつ
どうしても状況が改善されなかったり、ハラスメント問題は解決したものの会社に居づらくなったりしたときは、退職や転職も視野に入れましょう。
つらい思いをしながら会社に居続けるよりも、よい未来が待っている可能性があります。
なお、ハラスメントが原因で退職するときは会社都合退職になるのが原則です。
ただし離職証明書にどのように記載するかは会社が決めるため、会社がハラスメントを認めず自己都合退職になる場合がある点に注意が必要です。
自己都合で退職してしまった場合でも、ハラスメントを証明できる証拠を持ってハローワークに行けば、退職理由を変更してもらえる可能性があります。
会社都合退職が認められれば失業保険の給付条件が有利になるため、諦めずにハローワークに相談してみましょう。
ハラスメント被害にも使える弁護士保険
ハラスメント被害で弁護士に相談・依頼したくても、費用面が不安で一歩踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
そのようなときに役立つのが「弁護士保険」です。
ここでは、弁護士保険の仕組みや、加入していた場合と未加入の場合とで、実際の費用にどのような差が出るのかを解説します。
弁護士保険とは
弁護士保険とは、法的トラブルで弁護士に依頼した際にかかった費用を補償する保険です。
月々数百円から数千円程度の保険料で加入でき、いざというときに弁護士費用の負担を軽減できます。
弁護士保険の補償対象になる主なトラブルは以下のとおりです。
- パワハラ・セクハラ・アルハラなどのハラスメント
- 不当解雇・賃金未払いなどの労働トラブル
- 離婚問題
- 相続問題
- 近隣トラブル
- SNS・インターネット被害など
ハラスメント被害も補償対象になっており、法律相談から示談交渉、訴訟まで幅広くサポートしてもらえます。
しかし、契約後すぐには補償されない「待機期間」や「不担保期間」が設けられていることが一般的です。
ハラスメント被害については、数カ月程度の待機期間が設定されているケースが多く、その期間を過ぎるまでの間に起きたトラブルは補償対象になりません。
加入する際は、補償内容や範囲だけでなく、待機期間についてもチェックしておきましょう。
ハラスメント被害で弁護士に依頼するといくら?
ハラスメント被害で弁護士に依頼した場合、主に以下のような費用がかかります。
- 法律相談料:30分あたり5,000円〜1万円程度(初回無料の事務所もあり)
- 着手金:10万円〜30万円程度
- 報酬金:獲得した金額の10〜20%程度
- 日当:半日3万円〜5万円・1日5万円〜10万円程度
- 実費:数千円〜
費用は、依頼する事務所や慰謝料の請求額によって異なります。
中には100万円近い費用がかかるケースもありますが、弁護士保険に加入していれば、実際の自己負担額を大きく抑えられる可能性があります。
ここで、弁護士保険の有無で自己負担額にどの程度差があるのか比較してみましょう。
飲み会を断ったことをきっかけに上司から嫌がらせを受け、うつ病を発症。退職を余儀なくされ、上司に対して200万円の慰謝料を請求したケース。
- 弁護士保険未加入の場合の自己負担額:61万円
- 弁護士保険に加入していた場合の自己負担額:12万円(※)
※法律相談料100%・その他の費用が80%補償されるプランに加入していた場合
| 弁護士保険未加入の場合の自己負担額 | 弁護士保険に加入していた場合の自己負担額 | |
|---|---|---|
| 法律相談料 | 1万円 | 0円 |
| 着手金 | 30万円 | 6万円 |
| 報酬金 | 20万円 | 4万円 |
| 日当・実費 | 10万円 | 2万円 |
| 合計 | 61万円 | 12万円 |
このケースでは、50万円近くの差が生じています。
弁護士保険は、万が一のトラブルに備えたい方にとって心強い味方です。
商品の多くは、ハラスメント被害だけでなく日常生活で起こり得るさまざまなトラブルにも対応できるため、加入を検討する価値はあるでしょう。
なお、保険会社やプランによって補償内容や補償範囲は異なります。
加入の際は、どのようなトラブルがどの程度補償されるのかを確認しておきましょう。
まとめ
職場での飲み会をめぐるハラスメントの問題は、企業と従業員の双方にとって深刻な課題です。
2025年に行った調査では、アンケートに回答した人の半数以上が飲み会の開催に消極的であり、9割以上の企業で飲み会ルールが整備されていないことがわかりました。
飲み会でのハラスメントは、単なるノリやコミュニケーションでは済まされません。
企業には、ハラスメント防止措置を講じる義務があり、違反すれば法的責任を問われる可能性があります。
個人としても、はっきりと断る勇気を持ち、物理的に距離を取る、同僚と一緒に行動するなどの対策を取ることが重要です。
被害に遭ったときは詳細に記録を残し、社内の相談窓口や社外の専門機関に相談しましょう。
状況が深刻なら、法的措置も視野に入れる必要があります。
弁護士保険に加入していれば、弁護士に相談・依頼した場合の費用負担を大幅に軽減できる可能性があります。
ハラスメント被害だけでなく、さまざまな法的トラブルに備えられるため、加入を検討することをおすすめします。
飲み会ハラスメントに関するよくあるご質問
飲み会ハラスメントとは何ですか?
職場の飲み会や接待の場で発生するハラスメント行為の総称です。
アルハラ、パワハラ、セクハラ、カラハラなどが含まれます。
飲み会でどのような行為がハラスメントになりますか?
一気飲みの強要や飲酒の強制、飲み会への参加強制、過度なボディタッチ、カラオケの強要などが該当します。
上司が部下に「お酌しろ」と命令する行為も、パワハラとアルハラの両方に該当する可能性があります。
飲み会への参加を強制することは違法ですか?
強制参加の飲み会は労働時間とみなされ、残業代の支払い義務が発生します。
残業代を支給しない場合は労働基準法違反となり、使用者に罰則が科される可能性があります。
飲み会でハラスメント被害を受けたらどうすればよいですか?
その場ではっきり拒否し、日時や内容を記録して証拠を集めることが重要です。
社内の相談窓口や労働局、弁護士などに相談し、状況が深刻な場合は法的措置も検討しましょう。
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