「花井組」社長、従業員への暴力動画がSNSで拡散

2025年05月9日

• 時事ネタ

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札幌市西区に本社を置く建設会社「株式会社花井組」の社長が、従業員に対して暴力を振るう動画がSNSで拡散されました。防犯カメラの映像や被害者の証言から、社長による長時間にわたる暴行の実態が浮き彫りになっています。

事件の経緯

事件は2025年3月、鯉の飼育をめぐり花井組の社員寮で発生しました。防犯カメラには、社長が従業員の男性に対し、殴る・蹴るなどの暴行を加える様子が記録されていました。被害に遭った男性は「膝蹴りをお腹に受け、前かがみになったところを平手打ちされ、さらに顔面を蹴られたり殴られたりした」と証言。暴行は約1時間続き、回数は20回前後に及んだといいます。
医師の診断では、被害者は全治3週間の重傷を負い、耳の聴覚障害や股関節・膝の痛みも訴えています。被害者によると、暴力は単なる私憤ではなく「お前らもミスするとこうなるぞ」という見せしめの意味合いもあったとのことです。

また、社内では日常的に暴力が横行していた実態も明らかになりました。上司ですら社長に逆らえず、現場に同席していた専務らも暴行を止める様子はなかったといいます。被害者は事件後に退職しましたが、その後も元上司から脅迫の留守電を受けるなど、精神的な被害も続いています。

花井組とはどのような会社か

株式会社花井組は、1933年創業の老舗建設会社です。主に官公庁や札幌市からの受注で、道路・河川・橋梁・上下水道・宅地造成工事など幅広い土木工事を手掛けてきました。また、札幌市のSDGs認定企業としても知られ、地域インフラの整備や災害時の復旧活動など、社会貢献にも力を入れてきた歴史があります。

事件の影響と波紋

バスケットボールＢ１・レバンガ北海道は８日、公式Ｘを更新し、ＳＮＳに拡散された暴行動画の事実確認を行ったところ株式会社花井組の映像である確認が取れたとし、サポートシップパートナー契約解除を発表しました。

今回の事件で特に注目されたのは、暴行を加えた七戸義昭社長が北海道警察の「交通安全活動推進委員」名簿に記載されていたことです。交通マナー啓発を担う立場でありながら、自らが長時間にわたり従業員を殴打していた事実は、制度の信頼性を大きく揺るがしています。

また、経営層によるパワーハラスメントの実態が明るみに出たことで、花井組の企業イメージや地域社会からの信頼は大きく損なわれました。今後、行政や取引先からの対応、社内体制の見直しなどが求められることは必至です。

今回の事件は、企業のガバナンスや労働環境の在り方について、改めて社会に問いかけるものとなっています。

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