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漫画村の元運営者「一切払いません」、 巨額の「賠償金」を支払わずに逃げ切れるのか?

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漫画村の元運営者「一切払いません」、 巨額の「賠償金」を支払わずに逃げ切れるのか?

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トラブルが起きた時でも対応できるようトラブルの対処法や、もしもの時に弁護士保険が役立つことを記事でお伝えできたらと思います。

海賊版サイト「漫画村」に漫画を無断転載されたとして、訴訟が起こされていましたが、その判決が東京地裁(杉浦正樹裁判長)で2024年4月18日に下りました。訴訟を起こしていたのはKADOKAWA、集英社、小学館の出版大手3社で、訴訟の対象は漫画村の運営を行っているプログラマーの星野路実氏。

損害賠償請求額は19億2960万2532円(17作品対象)で、判決で星野氏に命じられたのは計17億3664万2277円の支払いでした。

星野氏に対する刑事裁判もあった

星野氏に対しては、2021年6月福岡地裁が著作権違法などの罪で懲役3年、罰金1000万円、追徴金約6200万円の実刑判決も下しています。つまり、刑事でも民事でも罪が問われることになったのです。

開き直る星野氏

星野氏は損害賠償について、「ないところからは取れない。(判決が確定しても)一切支払うつもりはありません」などと開き直っています。

刑事裁判に関しては再審請求もし、追徴金についても「時効になった」としています。

しかし、これで本当にいいのでしょうか。

刑事事件の罰金や追徴金を支払わないとどうなる?

星野氏が「刑事事件の罰金を一切支払えない」ということなら、労役場留置という処分を科される可能性があります。刑務所内の労役場で作業をさせるという処分です。期間は2年間で、作業単価は1日あたり5000円相当です。

追徴金に関しては、差し押さえ可能な財産があれば、差し押さえられて没収されます。差押財産がない場合は、他に徴収する手段はなくなります。追徴金には労役場留置と言う制度はありません。

民事の損害賠償はどうなる?

星野氏は民事の損害賠償について、「一切支払わない」といっているようですが、この場合はどうなるでしょうか。

民事裁判で損害賠償が確定すると、債権者が債務者の財産を調査することになります。そのうえで、差し押さえできる財産があるとなったら、強制執行手続きに移ります。

ただ、差し押さえ可能な財産がない場合は、強制執行もできず、損害賠償金の回収が非常に難しくなるでしょう。

確定した損害賠償金の消滅時効は10年間。10年間の間に債務者が財産を確保すれば、強制執行にかけられます。

星野氏の行為は許されないが

星野氏の行為は著作権などの観点から許されることではありません。これで無断転載が横行するようになれば、出版社側も多大な被害を被るので、ここでストップさせなければいけません。

星野氏にどの程度の財産があるかは不明ですが、問題になるのは刑事でも民事でもお金の徴収が難しいこと。「一切支払わない」といっている星野氏の思い通りになってしまう可能性があります。

取れないところからは取れないということになると、被害を被った方もたまりません。何らかの刑罰を科してほしくもなるでしょうが、現状の法律には限界もあるようです。

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