嵐・二宮和也さんの「七五三」写真盗撮問題をプライバシー権と報道の自由の観点から解説

2024年11月11日

• 時事ネタ

▲関連記事をチェック

先日、嵐の二宮和也さんが家族と七五三を祝っている様子が、週刊誌に掲載されました。この記事では、プライバシー権と報道の自由の観点からこのケースを法的に考察します。

芸能人のプライバシー権の基本的な考え方

日本では、憲法第13条に基づき「幸福追求権」の一部として、個人のプライバシー権が守られています。この権利は一般市民だけでなく、芸能人にも適用されます。芸能人も一市民としての権利を有しており、私生活の場面が無断で公開されることはプライバシー権の侵害にあたる可能性が高いと考えられます。

特に、家族や未成年の子供が関与する場合は、より慎重に取り扱われるべきです。二宮さんのような著名人であっても、プライベートな家族イベントでの無許可の写真撮影や公開は、プライバシー権の侵害に該当する可能性があると考えられます。

報道の自由とパブリック・フィギュア論

一方、報道の自由は日本国憲法第21条に基づいて保障されている重要な権利です。特に、著名人や公的人物に関しては「パブリック・フィギュア（公的人物）」として、一定の範囲で報道の自由が認められる場合があります。しかし、パブリック・フィギュアであることが即プライバシー権を失わせるものではありません。

日本の判例でも、芸能人のプライバシー権は一定の保護が認められています。一般的には、著名人の公的な場面での行動や社会的な影響力に関わる部分について報道の自由が優先される一方、私的な生活や家族との場面についてはプライバシー権が優先される傾向にあります。今回の二宮さんのケースでは、七五三という家庭行事であり、私生活に関わる場面であるため、報道の自由によって正当化されにくい状況です。

プライバシー権侵害が認められる基準

日本の裁判所は、プライバシー権侵害が認められる基準として、以下の要素を考慮します。

• 私的領域であるか
  家族と共に行う七五三の祝いは私的領域に属し、プライバシーが保護されるべき場面と判断されやすいです。
• 撮影の方法や場所
  公共の場であっても、望遠レンズを用いた無許可撮影などは、侵害行為とみなされる可能性が高まります。
• 社会的な必要性や公共性
  今回の事案には、公共性が乏しく、読者に知る必要性がある情報とは言いがたいでしょう。

これらの要素から、二宮さんの七五三に関する写真掲載は、私生活の侵害に該当する可能性が高いと考えられます。

名誉毀損と肖像権の視点

本件はプライバシー権にとどまらず、肖像権や名誉毀損の観点からも考えられます。肖像権は、本人の許可なく顔や姿を写真や映像として公開されない権利を指し、これもまた著名人においても保護されます。特に、家族や子供が含まれる写真の公開には更なる配慮が求められます。加えて、掲載内容によっては、名誉毀損の観点からも問題となる場合があります。

まとめ

二宮和也さんの家族行事が週刊誌に掲載されたことは、プライバシー権と肖像権の侵害として法的に問題視される可能性が高いと言えます。芸能人であっても私生活の権利は尊重されるべきであり、報道の自由が優先されるべき場面ではないでしょう。本件を通じて、報道の自由とプライバシー権のバランスについて、改めて社会が考えるきっかけとなることが望まれます。

「もしもの高額な支払いに備える」弁護士保険とは？

弁護士保険とは、弁護士に相談・依頼する際の費用を補償してくれる保険です。

保険料の相場は月額3,000円程度です。そのため、30万円という着手金の相場額を考えると、保険に加入してから9年以内に弁護士に依頼すれば、元が取れます。

現代社会は、交通事故や離婚、労働問題など、さまざまな法律問題に見舞われがちです。そうした法律問題が降りかかってきた時に、弁護士保険に加入していれば弁護士に気軽に相談・依頼ができるので、問題の早期解決につなげられるでしょう。

弁護士保険を活用すると、法律相談料や着手金を全額補償してもらえる場合があるため、金銭的な不安も解消できます。弁護士への依頼に際して金銭的な不安を解消したい方は、弁護士保険に加入することをおすすめします。

「弁護士保険ステーション」では、弁護士保険取扱会社による4つの弁護士保険の「料金」「補償」「付帯サービス」などをわかりやすく比較できます。

保険によっては、保険加入後に弁護士保険に加入していることを示す「リーガルカード」や「ステッカー」が配布されるので、トラブルの抑止効果が期待できます。

そのほか、弁護士保険では、「弁護士紹介サービス」や「相談ダイヤルの設置」など、便利な付帯サービスが用意されています。

どの保険もサービスが充実しているので、ぜひ加入を検討してみてください。