不動産は個人間売買できる?トラブル例やメリットを詳しく解説
2024年07月23日
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元行政書士のフリーライター。
行政書士・土地家屋調査士の補助者を約10年務めたのち、行政書士として独立。
相続・遺言や農地関係、建設業許可などの業務に携わる。
現在はフリーライターとして、相続・遺言、離婚、不動産関連の記事や資格予備校のコラムなど、日々積極的に執筆活動を行っている。
「誰が読んでもわかる記事」を常に心がけている。
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不動産の売却を検討している人の中には、不動産会社に仲介を依頼せず、個人間で売買したいという人もいるのではないでしょうか。
不動産の個人間売買は可能です。
ただし、不動産の売買には専門知識や経験が必要であり、個人間売買は自由に取引ができる反面法律に守られておらず、トラブルが生じやすいという側面があります。
この記事では、不動産の個人間売買について、トラブル例やメリット・デメリットを解説します。
必要書類や費用についても解説しているため、ぜひ参考にしてください。
記事の要約
- 不動産の個人間売買は可能だが、専門知識が必要でトラブルが起きやすい。
- メリットとして、仲介手数料や消費税がかからず、自由な取引ができる点が挙げられる。
- デメリットには手間やトラブル、住宅ローンの審査通過の難しさがある。
- トラブル回避には適正価格の設定や契約書の作成、登記の専門家依頼が重要である。
不動産は個人間売買できる
不動産は個人間売買が可能です。
不動産会社を通して売買するときは、不動産会社に「宅地建物取引士」の資格者がいなければなりませんが、個人が自分の不動産を自分で売るなら資格は必要ありません。
ただし、不動産の売買には専門知識や経験が必要です。
また、不動産会社が仲介する場合は規則に則って行われますが、個人間では規則がない分法律に守られておらず、取引の際に生じたトラブルはすべて自己責任になってしまいます。
具体的には、売主が負う責任を指す「契約不適合責任」に問われたり、自作した契約書に不備が見つかったりといったリスクが考えられます。
個人間で売買したい事情がないかぎり、不動産会社に仲介してもらったほうが無難でしょう。
不動産を個人間売買するメリット
前述のとおり、不動産の個人売買はあまりおすすめできません。
しかし個人間売買には、以下のようなメリットがあります。
- 仲介手数料+消費税がかからない
- 自由な取引ができる
それぞれ解説します。
仲介手数料+消費税がかからない
不動産を個人間売買する場合、仲介手数料と消費税はかかりません。
仲介手数料は、不動産会社に仲介を依頼したときに発生する手数料であるためです。
不動産会社に支払う仲介手数料は、依頼する不動産会社によって異なりますが、「宅地建物取引業法」によって以下のように上限が決まっています。
売買価格 | 仲介手数料 |
---|---|
200万円以下 | 売買価格×5%+消費税 |
200万円超400万円以下 | 売買価格×4%+2万円+消費税 |
400万円超 | 売買価格×3%+6万円+消費税 |
たとえば不動産の売買価格が2,000万円であれば、66万円(2,000万円×3%+ 6万円)+消費税です。
不動産の売買価格が大きければ、その分仲介手数料も高額になります。
このような費用がかからない点は、個人間売買の大きなメリットといえるでしょう。
自由な取引ができる
個人間売買であれば、自由な取引が可能です。
売買価格や契約条件、買主を自由に決定でき、売主と買主が合意できれば取引が成立するためです。
しかし不動産会社に仲介を依頼した場合、専門家にサポートしてもらえる安心感はあるものの、査定価格に納得がいかなかったり希望が通りにくかったりすることがあります。
そのため、思い描いていたような取引ができない可能性があります。
「自分たちの好きなように取引したい」「第三者が間に入らないほうがスムーズにやりとりできる」というようなケースであれば、個人間売買が適しているかもしれません。
不動産を個人間売買するデメリット
不動産を個人売買するデメリットは以下のとおりです。
- 手間暇がかかる
- 価格設定が難しい
- 当事者間でトラブルになりやすい
- 住宅ローンの審査に通らない可能性が高い
- 適切な契約書を作成できないおそれがある
それぞれ解説します。
手間暇がかかる
不動産を個人間売買するデメリットのひとつは、手間暇がかかることです。
不動産会社に仲介を依頼しない=「通常なら不動産会社がやってくれることを、すべて自分でしなければならない」ためです。
たとえば売買契約書の作成や、買主との日程調整なども自分で行う必要があります。
とくに契約書の作成には専門知識が必要になるため、簡単にはいかない可能性があります。
価格設定が難しい
価格設定の難しさも個人間売買のデメリットです。
不動産会社に仲介してもらう場合は不動産会社の査定金額をもとに価格設定しますが、個人間売買では自分で価格設定を行う必要があります。
不動産の売却価格は、たとえば以下のような要素を総合的に判断して算出します。
- 建物の築年数
- 物件の状態
- 立地
- 周辺環境
不動産売買に関して専門の知識や経験がないと、適正な価格を設定することは困難でしょう。
当事者間でトラブルになりやすい
当事者間でトラブルになりやすい点も、デメリットとして挙げられます。
個人間売買は専門家のアドバイスやサポートを受けず、当事者だけで行う取引であるためです。
個人間売買で起こりやすいトラブルには、たとえば以下のようなものがあります。
- 売買契約書を作成しなかったため「言った」「言わない」でもめる
- 雨漏りやシロアリなどの欠陥が売却後に見つかる
たとえば不動産会社に依頼すると、売買契約書を作成してもらえます。
また、物件の調査を行ったうえで買主に対して適切な説明をしてくれるため、両者が納得して契約できます。
不動産売買について知識も経験もない人同士が取引するなら、お互いに最低限の知識をつけたうえで挑むべきでしょう。
住宅ローンの審査に通らない可能性が高い
個人間売買には、「住宅ローンの審査に通らない可能性が高い」というデメリットもあります。
専門家の関与しない契約はリスクが高く、金融機関が嫌がるためです。
また、住宅ローンを組めるとしても、ローンを申し込む際に「重要事項説明書」の提出を求められます。
【重要事項説明書とは】 |
売買する不動産について、以下のような内容が記載された書類のこと。 ・建物の所在・種類・構造・床面積 誰でも作成できるわけではなく、「宅地建物取引士」が作成したものでなければ法的効力が生じない。 |
売主・買主のうちどちらかが宅地建物取引士の資格を保有していればよいですが、そのようなケースはあまり多くないでしょう。
その場合、不動産会社に依頼して重要事項説明書を作成してもらう必要があります。
適切な契約書を作成できないおそれがある
個人間売買では、不動産会社が関与しないため売買契約書を自作する必要がありますが、その場合、適切な内容の契約書を作成できないおそれがあります。
契約書の雛形はインターネット上でいくらでもダウンロードできますが、その契約書が自分たちのケースに適しているとはかぎりません。
また、肝心なところでミスをして、契約内容そのものが変わってしまうこともあります。
契約書作成によくあるミスは以下のとおりです。
- 誤字・脱字がある
- 表現が曖昧で複数の意味にとれる
- 法律用語を間違って使用している
- 内容に矛盾がある
個人間売買にこだわるなら、契約書だけ司法書士や行政書士などの専門家に依頼するか、自作したあと専門家のリーガルチェックを受けることをおすすめします。
費用は依頼する事務所によりますが、リーガルチェックを受けるだけなら数万円程度で済むでしょう。
不動産の個人間売買でよくあるトラブル例
個人間売買では、どのようなトラブルが起きる可能性があるのでしょうか。
ここでは、個人間売買でよくあるトラブル例を紹介します。
売買価格でもめる
売買価格でもめることは少なくありません。
少しでも高く売りたい売主に対し、買主は少しでも安く購入したいと考える傾向にあるため、交渉がうまくいかない可能性があります。
ただし売却したいからといって、売買価格を低く設定しすぎることはおすすめできません。
相場よりも低すぎる価格を設定してしまうと、「贈与」とみなされるおそれがあるためです。
贈与とみなされた場合、買主に対して贈与税が課されます。
贈与税の課税対象にならないためには、相場を意識して価格設定する必要があります。
「契約不適合責任」に問われる
「契約不適合責任」に問われるケースもあります。
【契約不適合責任とは】 |
売却した不動産の状態が契約内容と異なるときに、売主が負う責任のこと。 |
たとえば不動産の欠陥が売却後に判明した場合、売主は不動産を修繕したり損害賠償をしたりなど、売主としての責任を果たさなければなりません。
たとえ売主が欠陥を認識していなかったとしても、適用される点に注意しましょう。
しかし不動産会社が関与しているケースであれば、売主が責任を負わなくてもいいように調査やアドバイスをしてくれます。
そのため、契約不適合責任についてトラブルになる可能性は低いといえますが、個人間売買の場合はあとから責任を問われる可能性があることを念頭に置いておきましょう。
契約書に収入印紙を貼り忘れる
個人間売買にありがちなのが、売買契約書への収入印紙の貼り忘れです。
「なんとか契約書は作成したものの、収入印紙まで気が回らなかった」ということは珍しくありません。
注意点は、ペナルティを受けてしまう点です。
収入印紙の貼り忘れは、印紙税の納付を怠った場合に徴収される「過怠税」の対象になり、「本来納付すべき印紙税額+その2倍の金額」を納付しなければならなくなります。
つまり、本来納付すべき印紙税の3倍です。
たとえば、本来納付すべき印紙税額が1万円なら、3万円納付する必要があります。
印紙税額については「印紙税」で後述しますが、不動産の価格が高ければ印紙税額も高額になります。
くれぐれも貼り忘れないよう注意しましょう。
個人間売買でトラブルを回避する方法
個人間売買でトラブルを避けるには、どうすればよいのでしょうか。
ここでは、個人間売買でトラブルを回避する方法について解説します。
相場を確認し適正な売買価格を設定する
売買価格を設定するときは、まず相場を確認しましょう。
相場よりも高すぎると、買い手がつかなかったり買主が納得しなかったりと、交渉がうまくいきません。
反対に、相場よりも安すぎると贈与税の対象になる可能性があるうえ損をします。
そのため相場を知り、適正な価格を設定することが重要です。
相場は、以下の方法で確認できます。
- レインズマーケットインフォメーションで確認する
- 不動産情報ライブラリで確認する
- 一括査定サイトを利用し、複数の不動産会社に査定してもらう
「レインズマーケットインフォメーション」は、成約済みの物件が調べられるサイトです。
似た条件の物件があれば参考になるでしょう。
国土交通省が運営するサイト「不動産情報ライブラリ」では、不動産の取引価格が見られます。
そのほか、不動産の一括査定サイトを利用するのもよいでしょう。
参照:REINS Market Information|全国指定流通機構連絡協議会
参照:不動産情報ライブラリ|国土交通省
売主が負う責任をきちんと理解しておく
個人間売買を行う際は、売主が負う責任をきちんと理解しておきましょう。
「「契約不適合責任」に問われる」でも解説したとおり、場合によっては契約不適合責任に問われる可能性があるためです。
当事者間で契約不適合責任について話し合い、責任を負う期間についても明確に決めておきましょう。
売主が個人であれば期間に定めはありませんが、3〜6カ月程度が一般的です。
なお、費用はかかりますが、不動産の状態を正しく把握しておきたいなら建築士などの住宅診断を受けておくのもひとつです。
買主の身元を確認しておく
買主の身元を確認しておくことも重要です。
親族間売買や知人との売買など、身元がわかっている人との取引であれば問題ありません。
しかし、素性をよく知らない人に売却するなら、身元を確認しておかないとなりすましや詐欺の被害に遭う可能性があります。
取引の際には必ず写真つきの身分証明書を提示してもらい、氏名や住所、生年月日などを確認しましょう。
そしてこちらも同じように、買主に対して自分の身分証明書を確認してもらいます。
登記申請を司法書士に依頼する
登記申請は自分で行おうとせず、登記の専門家である「司法書士」に依頼することをおすすめします。
登記申請は自分でもできますが、書類や手続きが複雑であり、慣れていないとミスや不備が生じる可能性が高いためです。
不動産の売買では、登記上の所有者を売主から買主に変更する「所有権移転登記」が必要です。
そのほか、状況によっては以下の登記が必要になります。
【住所氏名変更登記】 |
登記上の所有者の住所や氏名を変更する登記。 |
【抵当権抹消登記】 |
金融機関などから不動産を担保に借入をした場合に設定した抵当権を消す登記。 |
とくに抵当権抹消は、債権者である金融機関から抹消に必要な書類をもらう必要があり、金融機関の多くは司法書士への依頼を条件にしてきます。
トラブルを回避したいなら、抵当権抹消が必要な場合はもちろん、不要のケースでも司法書士への依頼を検討したほうがよいでしょう。
不動産を個人間売買する際の必要書類
不動産を個人間売買する際は、以下の書類が必要です。
書類名 | 入手場所・方法など |
売買契約書 | 作成する |
本人確認書類 | 免許証・マイナンバーカードなど |
実印+印鑑証明書 | 市区町村役場(印鑑証明書) |
登記済証または登記識別情報通知 | 不動産取得時に交付される |
固定資産評価証明書 住民票 |
市区町村役場 |
登記事項証明書 公図 測量図 |
法務局・オンライン |
境界確定書 | 境界確定時に作成してもらう |
登記済証または登記識別情報通知は、紛失するケースが多いですが再発行はできません。
ただし、司法書士の本人確認を受けることで、問題なく所有権移転登記ができるようになります。
不動産を個人間売買する際の流れ
不動産を個人間売買する際の流れは以下のとおりです。
相場を調べて売買価格を決定する
買主を探す
必要書類を準備する
売買契約を結んで内容を書面化する
代金が支払われたら物件を引き渡す
法務局に「所有権移転登記」を申請する
順番に解説します。
1.相場を調べて売買価格を決定する
まずは相場を調べ、売買価格を決定します。
個人間売買では自分で自由に価格を決められますが、かといって相場を無視してしまうと買い手がつかなかったり損をしてしまったりといったことが考えられるため、相場をもとに価格設定を行いましょう。
相場の調べ方は、「相場を確認し適正な売買価格を設定する」で解説しています。
ぜひ参考にしてください。
2.買主を探す
買主がまだ決まっていなければ探しましょう。
探し方は、たとえば「不動産個人売買サイト」の利用や「空き家バンク」への登録などがあります。
不動産を売却したい人と購入したい人が出会えるマッチングサービスもあるため、自分に合った方法を模索してみるとよいでしょう。
買主が決まっているなら、条件や価格について交渉します。
3.必要書類を準備する
買主が決まったら必要書類を準備します。
不動産売却にはさまざまな書類が必要です。
取得できる場所が被っているため短期間で揃えることも可能ですが、念のため余裕を持って準備することをおすすめします。
なお、必要書類は「不動産を個人間売買する際の必要書類」で紹介しています。
確認しながら集めるとよいでしょう。
4.売買契約を結んで内容を書面化する
書類が揃ったら売買契約を結び、その内容を書面化します。
売買契約書は自分で作成できますが、契約内容を正しく書面化するのは困難です。
できれば、司法書士や行政書士といった専門家に依頼しましょう。
司法書士であれば、登記申請もセットで依頼できます。
契約書には、以下のような項目を記載します。
- 売買物件の表示(所在・面積など)
- 売買価格・手付金・支払期日
- 所有権移転・引渡しの時期
- 公租公課などの精算(印紙税・固定資産税など)
- 手付解除の期限
- 契約違反による解除
- 反社会的勢力の排除
- ローン特約
- 契約不適合責任
5.代金が支払われたら物件を引き渡す
契約後、代金が支払われたことを確認してから物件を引き渡します。
鍵や物件関連の資料も買主に渡します。
引き渡し後も売主には契約不適合責任があるため、物件に欠陥が見つかったときなどは適切に対処する必要があることを覚えておきましょう。
なお、買主が金融機関から借入をする場合は、金融機関で代金の支払いをするのが一般的です。
6.法務局に「所有権移転登記」を申請する
引渡し後、法務局に「所有権移転登記」を申請し、登記が完了したら売買に関する手続きは完了です。
登記の申請は、引渡し当日に行います。
自分たちで手続きするなら売主・買主が共同で申請し、司法書士に依頼するのであれば司法書士が売主・買主双方の代理人として手続きするのが一般的です。
登記が完了すると所有権が売主から買主に移り、「登記識別情報通知」が交付されます。
不動産を個人間売買するときにかかる費用
不動産を個人間売買するときには、以下の費用がかかります。
- 印紙税
- 測量・境界確定費用
- 譲渡所得税
- 登録免許税
- 司法書士への報酬
それぞれ解説します。
印紙税
印紙税は、売買契約書に対して課される税金です。
金額は以下のとおりです。
不動産の売買価格 | 本則税率 | 軽減税率 |
---|---|---|
500万円超1,000万円以下 | 1万円 | 5,000円 |
1,000万円超5,000万円以下 | 2万円 | 1万円 |
5,000万円超1億円以下 | 6万円 | 3万円 |
※平成26年4月1日〜令和9年3月31日に作成されたものについては軽減措置が適用される
売買契約書は通常2通作成し、売主と買主が1部ずつ保管します。
そのため収入印紙も2枚必要になり、費用は売主と買主がそれぞれ負担します。
測量・境界確定費用
売却しようとしている土地が、隣地との境界がはっきりしない「境界未確定」の土地であっても、売買自体は可能です。
ただし売主には、買主に隣地との境界を明確に提示しなければならない「境界明示義務」があり、境界が確定していない土地の売買はトラブルにつながります。
そのため、境界を確定してから売買へと進むのが一般的です。
境界確定には、40〜80万円程度かかります。
金額に幅があるのは、土地の状況によってかかる手間が異なるためです。
たとえば広い土地や形状が複雑な土地、隣地が国・地方自治体の所有地の場合は高額になりやすい傾向にあります。
譲渡所得税
不動産を売却して利益を得ると、利益に応じて譲渡所得税がかかります。
譲渡所得税を計算するには、まず「譲渡所得」を求める必要があります。
譲渡所得=売買で得た金額ー物件を購入した際にかかった費用+売却時にかかった費用 |
譲渡所得がプラスになれば課税対象になりますが、マイナスになれば「利益が出ていない」ことになるため譲渡所得税はかかりません。
たとえば以下の例では譲渡所得がマイナスになるため、譲渡所得税は課税されません。
・売買で得た金額:1,500万円 ・物件を購入した際にかかった費用:2,000万円 ・売却時にかかった費用:2万5,000円 1,500万円ー(2,000万円+2万5,000円)=ー502万5,000円 |
譲渡所得がプラスになった場合は、以下の計算方法で税額を算出します。
譲渡所得税額=(譲渡所得ー特別控除額)×税率(39.63%または20.315%) |
税率は、不動産の所有期間によって異なります。
- 5年以下(短期譲渡所得):39.63%
- 5年超(長期譲渡所得):20.315%
なお、特別控除には、たとえば「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」などがあります。
「自分が居住している家屋を売る」などの要件にあてはまると、譲渡所得から最大3,000万円まで控除できます。
詳しい内容や要件については、国税庁のホームページで確認しましょう。
登録免許税
登録免許税は、登記申請の際に発生する税金です。
引き渡し後に行う「所有権移転登記」については、買主が費用を負担することが一般的です。
しかし「住所氏名変更登記」や「抵当権抹消登記」を行う必要がある場合、住所氏名変更・抵当権抹消については売主が負担します。
税額は、不動産の個数×1,000円です。
なお、所有権移転登記については「固定資産税評価額」によって税額が異なります。
また、土地については令和9年3月31日まで軽減措置が適用されるため、土地と建物とで税率が異なります。
たとえば、土地・建物の固定資産税評価額がそれぞれ1,000万円だった場合、税額は以下のとおりです。
登記の種類 | 税率 | 金額 |
---|---|---|
土地の所有権移転登記 | 1.5% | 15万円 |
建物の所有権移転登記 | 2.0% | 20万円 |
司法書士への報酬
登記申請の代行を司法書士に依頼した場合、司法書士への報酬が発生します。
▼売主が負担する費用
登記の種類 | 報酬額の相場 |
---|---|
住所氏名変更登記 | 1〜2万円程度 |
抵当権抹消登記 | 1〜2万円程度 |
▼買主が負担する費用
登記の種類 | 報酬額の相場 |
---|---|
所有権移転登記 | 5万円程度 |
ただし、費用は依頼する司法書士事務所によって異なります。
相談の時点で確認しておきましょう。
FX総合メディア|WikiFX Japan
WikiFX JapanはFXの情報をお届けするサイトです。FX会社の評価、手法、自動売買などの他、急増中の投資詐欺に騙されない方法も紹介しています。FXをやっている方はもちろん、FXに興味があるけどまだやったことがない人も、ぜひチェックしてください。
まとめ
不動産の個人間売買について解説しました。
個人間でも、不動産の売買は可能です。
しかし個人間売買では、専門家のサポートを受けられない中すべて自分たちで進めていく必要があります。
価格設定に苦労したり、契約不適合責任に問われたりといったトラブルが発生する可能性があることは、十分理解して行うべきでしょう。
トラブルの可能性を最小限に抑えたいなら、契約書や登記申請だけ専門家に依頼するなど、部分的に専門家に頼ることも検討しましょう。
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